近畿日本鉄道(近鉄)は、Teslaの蓄電装置「Powerpack」を導入し、電力ピーク時や停電時に鉄道施設へ電力供給する大容量蓄電池システムとしての本格運用を始める。42台のPowerpackで構成した同システムの規模は、容量7098kWh、出力4200kWという。
この取り組みは、仮想発電所(VPP)構築で電力ピーク時の電力負荷の平準化を目指す、関西電力を中心とした「関西バーチャルパワープラント(VPP)プロジェクト」の一環。Powerpackへの充電は、電力系統の消費電力が少ない通常時に実施しておく。
消費電力が増える夏場などに、電力負荷ピークカット目的で蓄電池システムから放電して電力系統からの供給電力を調整する。
さらに、大規模災害などの影響で広域停電が発生した際、地下区間やトンネル内に停止した列車を最寄り駅まで移動させるため、蓄電池システムから電力を供給する。これにより、乗客の安全を確保する考え。
同システムは奈良線の東花園変電所に設け、社内送電システムに連系させた。4月1日に本格運用を始める計画。
Teslaのツイートによると、同システム用ハードウェアの導入は2日の作業で完了したという。
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