2018年の世界特許出願、ファーウェイが2年連続1位--アジア勢が初の過半数に

 世界知的所有権機関(WIPO)は、2018年に国際出願された特許の件数を発表した。全体の出願件数は25万3000件で、前年の24万3500件に比べ3.9%増え、過去最高を記録。地域別では、アジアが初めて50.5%の過半数となり、欧州の24.5%、北米の23.1%を大きく引き離している。

 国別では、1位が米国の5万6142件、2位が中国の5万3345件、3位が日本の4万9702件。中国は2017年に日本を抜いており、これで2年連続2位。米国の前年比が0.9%減だったのに対し、中国は同9.1%増で、この状態が続けば中国が2年以内に1位を取る見通し。

 上位10カ国の出願件数は以下のとおり。かっこ内は前年比。また、上位15カ国のなかで増加率がもっとも高かったのは、前年比27.2%増のインド。

 1位:米国、5万6142件(-0.9%)

 2位:中国、5万3345件(+9.1%)

 3位:日本、4万9702件(+3.1%)

 4位:ドイツ、1万9883件(+4.9%)

 5位:韓国、1万7014件(+8.0%)

 6位:フランス、7914件(-1.2%)

 7位:英国、5641件(+1.3%)

 8位:スイス、4568件(+1.8%)

 9位:スウェーデン、4162件(+4.7%)

 10位:オランダ、4138件(-6.6%)

米国に迫る中国(出典:WIPO)
米国に迫る中国(出典:WIPO)

 組織別では、Huawei Technologies(ファーウェイ)が過去最高の5405件で2年連続1位。2位には三菱電機が入った。前年に2位だったZTEは、前年比29.8%も減らして5位に転落。

 上位10組織は以下のとおり。10社中6社がアジア勢。トップ10の日本企業は三菱電機のみ。2017年は4位に三菱電機、9位にソニーが入っていた。

 1位:ファーウェイ(中国)、5405件

 2位:三菱電機(日本)、2812件

 3位:Intel(米国)、2499件

 4位:Qualcomm(米国)、2404件

 5位:ZTE(中国)、2080件

 6位:サムスン電子(韓国)、1997件

 7位:BOE Technology Group(中国)、1813件

 8位:LGエレクトロニクス(韓国)、1697件

 9位:LM Ericsson(スウェーデン)、1645件

 10位:ロバート・ボッシュ(ドイツ)、1524件

ファーウェイが2年連続1位(出典:WIPO)
ファーウェイが2年連続1位(出典:WIPO)

 組織別ランキングのうち、教育機関のみ10組織をピックアップすると、5校が米国、4校が中国、1校が韓国という状況。トップ10校は以下のとおり。日本の大学は、11位の大阪大学(105件)が最上位。

 1位:カリフォルニア大学(米国)、501件

 2位:マサチューセッツ工科大学(MIT)(米国)、216件

 3位:深セン大学(中国)、201件

 4位:華南理工大学(中国)、170件

 5位:ハーバード大学(米国)、169件

 6位:テキサス大学(米国)、158件

 7位:清華大学(中国)、137件

 7位:ソウル大学(韓国)、137件

 9位:スタンフォード大学(米国)、121件

 10位:中国鉱業大学(中国)、114件

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