ワシントン大学の研究チームは、皿に並べられた食べ物にフォークを刺し、それを人の口元まで運んで食べさせてくれる食事介助ロボットを開発した。
このロボットは、チャールズ・チャップリンの映画「モダン・タイムス」で描かれたような、手の代わりに食べ物を取って口へ運んでくれる。ただし、食事中も労働者を働かせることが目的だったモダン・タイムスのロボットと違い、食事の介助が必要な人を生活支援するためのものだ。
車いすに取り付けると、まず皿の上にある食べ物を画像解析で識別する。そして、フォークで刺して持ち上げると、今度は人の顔を画像認識して口元へ運ぶ。
ただし、食べ物は形や大きさ、固さといった性質がそれぞれ異なっていて、単純な動きでフォークを制御してもうまく刺したり運んだりできない。そこで、研究チームは人間が食事をする際の動きをアルゴリズムに学習させ、ブドウやバナナ、ニンジン、トマトなどごとに適した制御を実行できるようにした。
食事介助は時間や手間がかかり、介助する側とされる側の双方にとって身体的および精神的な負担の大きい作業だ。研究チームは、このロボットの開発を進め、介助を必要としている人も自分でランチやディナーを楽しめるようにしたい、としている。
開発したロボットの紹介ビデオ(出典:ワシントン大学/YouTube)
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