行く手よりもスマートフォンの操作に夢中になっている人々のバイラル動画を目にすることがあるが、その顛末は通常つまずいたり、転んだり、何かにぶつかったりといった滑稽なものだ。だが常に笑えるわけではない。スマートフォンに夢中になりながら歩く「スマートフォンゾンビ」と呼ばれる人々が路上でけがを負っている例もあるためだ。
この問題に対処すべく、韓国の一山区は横断歩道で歩行者に注意喚起を行い、自動車のドライバーに減速するよう促すシステムを設置しているという。Reutersが現地時間3月19日に報じた。赤外線カメラやレーダーが歩行者や車両の接近を検知するという。
道路がカラフルな点滅光やレーザービームで光ることにより、歩行者に注意を促し、ドライバーに速度を落とすよう警告するようになっている。Reutersによると、公的機関である韓国建設技術研究院(KICT)が設計したこのシステムは、横断歩道に埋められた光が点灯するとユーザーに警告メッセージを送信するアプリと連携している。Reutersによると、車が近づいており、注意するよう促すメッセージがアプリに表示されるという。
「横断歩道で起きるスモンビー(スマートフォンゾンビの略称)の事故が増えていることから、これらの点滅光やレーザービームは歩行者の事故防止に不可欠だ」と、KICTのシニアリサーチャーであるKim Jong-hoon氏はReutersに対して述べた。
現時点で、この横断歩道用警告システムは一山西区にある仁済大学一山白病院の正面に1台しか設置されていない。「われわれの研究チームは2019年と2020年に、済州市や国内の他の地方自治体にさらなる横断歩道用ライトのシステムを導入することを計画している」とJong-hoon氏は電子メールで述べた。
Reutersによると、システム設置費用は横断歩道1カ所につき1500万ウォン(約150万円)だという。このシステムの開発者は韓国政府にこのプログラムを全国的に導入してもらいたいと考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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