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最短2日で物件売却--すむたすが、AI買取サービスを不動産仲介会社に無料提供へ

加納恵 (編集部)2019年03月25日 10時00分
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 すむたすは3月25日、最短2日で物件売却を実現するサービス「すむたす買取」を、不動産仲介会社向けに無料で提供すると発表した。買取チャネルの間口を広げ、取り扱い物件の増加を目指す。

左から、すむたす 代表の角高広氏とセンチュリー21イズミ東京の泉乃梨子氏
左から、すむたす 代表の角高広氏とセンチュリー21イズミ東京の泉乃梨子氏

 すむたす買取は、仲介会社、買取再販会社など複数の会社を介さず、査定から買取までをオンラインで一括して手がけるサービス。通常約3カ月から半年程度の期間が必要となる物件売却を、最短2日まで短縮できるスピードが特徴だ。すむたすCEOの角高広氏は「オンラインで価格査定から買取までをする日本初のサービス」と話す。

 日本ではまだ聞き慣れないサービスだが、米国では「iBuyer(アイバイヤー)」として知られ、不動産テック企業である「Opendoor(オープンドア)」がメインプレーヤー。最近では不動産検索サイトを運営する「Zillow(ジロー)」もこの領域に乗り出しているという。

 買取の対象になるのは、東京都内のマンション。PCやスマートフォンで、マンション名、郵便番号、建物面積、間取り、部屋の階数の5つの項目を入力すると、AIが買取価格を自動算出する。オンライン上で最短1時間で買取金額を提示し、最短2日で売買契約と現金化ができる。

 AIは、ルールベースと機械学習の複合で構築され、過去の成約データを中心に価格を導き出す。景気や人口の増減、株価予想などを、土地の価格推移の予測データとして加えているという。

 「買取価格はかなりコンサバで、一般的な価格に対し15〜20%程度安い。これは即時買取することで、長く売れないリスクを引き受けている分のサービス料として考えている。物件売却は、売れない期間が長引くと、価格が下がる、現金が手元に入らないなどのリスクが出てきてしまう。すむたす買取ではこのリスクを回避できる」と角氏は説明する。

「すむたす買取エージェント」画面イメージ
「すむたす買取エージェント」画面イメージ

日本をもっとカジュアルな住み替えができる国へ

 サービス開始以来、平均してひと月数件の買取実績があり、ユーザーは、住み替え、買い替えを考えた「ポジティブ層」、通常の売却で生じる、時間がかかったり、詳細な内見が発生したりといったことが煩わしいと感じる「ちょっとポジティブ層」、離婚や相続税の支払いなどにより売却せざるを得なくなった「ネガティブ層」の大きく3つに分けられるとのこと。

 すむたすでは、ポジティブ層、ちょっとポジティブ層の顧客が多く、不動産仲介会社向けのサービス展開は、ネガティブ層の開拓を狙ったもの。「すぐに物件を現金化したいというニーズはあるはずなのに、その層のお客様があまりサイトを訪れてくれない。そうした人たちはオンラインではなく、地元の不動産会社、弁護士、税理士、保険員といった人を通して、売却の相談をしていることがわかった。仲介会社向けに提供することで、この層にリーチし、サービスを拡大したい」と角氏は今後の展開を見据える。

 契約時には、物件を一度訪れ、実際の住居を確認して、最終契約を結ぶ。買い取った物件は、すむたす側が天井、壁、床などのリノベーションを手がけ、販売する仕組み。販売価格から買取価格を差し引いた金額がすむたすの収益となる。

 買取資金は、投資家からの出資と銀行からの融資などでも賄っており、2018年12月には、既存投資家である500 Startups Japanのほか、Gunosy Capital、SMBCベンチャーキャピタル、STAUTと個人投資家1名から、サービス開発体制の強化などを目的とした資金調達を実施している。

 すむたす買取エージェントは、2月にベータ版をリリース。すでにセンチュリー21イズミ東京に導入し、提供開始から2週間で物件買取に結びついているという。このほか、EQONが運営する不動産エージェント検索サービス「EGENT(イージェント)」に登録する複数の仲介会社にもベータ版を提供済みだ。20〜30社程度の不動産仲介会社への導入を目指しており、今後は税理士、弁護士などへも広げていきたい考えだ。

 すむたすは、2018年1月に設立。CEOの角氏は、Speeeで不動産流通メディア「イエウール」を立ち上げた後、イタンジで「nomad(ノマド)」の責任者を務めた。「日本では中古物件の流通がまだ少ない。それをカジュアルに売り買いできれば、住み替えの自由度は上がるはず。買うより売るほうが大変という日本市場において、カジュアルに売れる環境作りを目指す。将来的には、戸建てや地方展開などにもサービスを広げていきたい」と今後について話した。

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