仕事でもっとも頻繁に書かなければいけないものは「メール」だろう。報告書や企画書、マニュアルなどがその次あたりか。その際、人に伝わらない文章を書いていたのでは、無駄にやりとりが多くなり、手間が増えるだけだ。つまり、書くのが苦手なままでは不便が増すのだ。
本書では、その方法をまさに「分かりやすく」教えてくれる。最初の心構えとして「気負わないこと」とあるのがほっとする。「書くぞ!」と凝り固まるほどに、わけのわからない文章になりがちだからだ。また、漫画でも小説でも、とにかく「自分の好きな作家の本」をたくさん読もうというアドバイスに、「好きな作家でいいんだ」と安心する人もいるだろう。
書くことが苦手な人が、いきなり「心を動かす」文章を書くことは難しいが、文章を書くのが得意だと思われる著者も、最初から得意だったわけではない。自分なりに見つけた方法でトレーニングを繰り返していくうちに、得意になったのだ。苦手を克服するための練習や、繰り返して技術を自分のものにするための訓練は必要だ。そこに、的確なアドバイスがあれば、上達までの道のりは短縮できる。本書で文章力アップのコツをつかんだら、あとはどんどん書いていくだけだ。
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