「This Person Does Not Exist」(この人物は存在しない)というウェブサイトを訪問すると、こちらに向かってほほ笑む人の顔が表示される。一見、おかしなところはないようだが、それは実在する顔ではなく、ニューラルネットワークのアルゴリズムによって生成されたものだ。
そう、その人物は存在しない。本物の人間ではないのだ。
このニューラルネットワークのアルゴリズムは「顔の画像を512次元ベクトルでゼロから」コーディングすると、ウェブサイトを作成したPhillip Wang氏は説明する。Wang氏は、Facebookグループへの米国時間2月12日付の投稿で同サイトを紹介している。また、「Hacker News」への投稿によると、Wang氏は「才能ある研究者グループがNVIDIAで2年間をかけて開発したものに関心を集める」ためにこのサイトを作成したという。
この技術の基盤になっているのは、NVIDIAが開発した「StyleGAN」という最先端の人工知能(AI)だ。このニューラルネットワークは、1つの画像を別々の要素に分けて学習し、新しい画像を生成できる。詳細については、NVIDIAのエンジニアチームが「arXiv」に投稿し、最終更新日付が2月6日となっている査読前論文で説明している。このニューラルネットワークは用途が広く、人の顔だけでなく寝室、自動車、ネコなどの画像も生成することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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