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「質問箱」でいじめ「知恵袋」で出会う10代のSNS事情 - (page 2)

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匿名でも個人特定されることも

 個人情報をさらしすぎることは怖いが、交流もしたいし、見てもらいたいし、出会いもしたい。そんな若者たちが編み出した方法の一つが、複数アカウントの使い分けだ。

 BIGLOBEの「若者のスマホ利用実態に関する調査」(2017年3月)でも分かる通り、10代は61.5%が複数アカウントを所持しており、使い分けている。「オンとオフを切り替えるため」(36.1%)が最多だが、大学生男子は「人間関係の愚痴・不満を吐き出すため」(35.5%)、「知られたくない過去を隠すため」(25.8%)など、愚痴や悪口などを吐き出すために複数アカウントを利用することも多いようだ。

 一方、2018年12月、川口市立中学校でいじめにあった元男子生徒(16)が、ネット上に自分への誹謗中傷書き込んだ投稿者の氏名などの開示を求めた裁判で、東京地裁は開示を求める判決をしている。この結果、プロバイダーは投稿者の氏名、住所、メールアドレスを開示した。男子生徒は実名のほか、母親の悪口を含め、卒業後も2000件以上の誹謗中傷を書き込まれていた。

 匿名になると人はタガが外れ攻撃的になりやすいことはよく指摘されるが、このような方法で個人が特定されることがある。それ以外にも、他のSNSでの投稿内容などを利用して、モザイクアプローチという手法で個人が特定されることもある。

 交流したいとか見てもらいたい、出会いたいという願望が悪いわけではない。誰かに本音を言いたい、愚痴を言いたい気持ちもわかる。ただし、そのようなことをSNSなどのインターネット経由で公開してしまうことのリスクは忘れてはならないだろう。特に匿名性に油断して問題があることを投稿すると罪に問われる可能性や危険な目に合う可能性もあることは、周囲の子どもたちに教えてあげてほしい。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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