ロンドンのガトウィック空港がドローンの侵入を受けて一時閉鎖された事件で、2人の容疑者が逮捕され、後に釈放された。
サセックス警察は現地時間12月22日、「ドローンの犯罪的な利用」によって英国で2番目に利用者の多いこの空港のサービスを混乱させたとして、男女2人を逮捕した。
ガトウィック空港は19日夜、ドローンが近くに飛来したことを受け、24時間以上にわたって閉鎖された。その後、21日朝になって再開されたが、再びドローンが目撃されたため、またもや短時間閉鎖されることになった。この2度にわたる閉鎖により、休暇中の旅行客十数万人が搭乗便のキャンセルや遅延、行き先変更に見舞われた。
サセックス警察のJames Collis警視は22日に今回の逮捕についての声明を発表し、取り調べを続けていることを明らかにした。
「旅行客の安全へのさらなる脅威に対処したと確信できるまで、今後もあらゆる取り調べを続けていく」とCollis氏は述べている。また、今回のドローン事件に関する情報を持っている人がいれば、すみやかにサセックス警察に報告してほしいとしたうえで、「一般市民、旅行客、およびガトウィック近隣の住民」に対し、引き続き「警戒を怠らない」よう呼びかけた。
#GatwickDrones | Around 10pm today we made 2 arrests in connection with criminal drone activity at Gatwick Airport. Proactive investigations are still on-going: we urge the public to contact us if they believe they have information that can aid us further. https://t.co/dOmKw4GnfO
— Sussex Police (@sussex_police) 2018年12月22日
CBS Newsの報道によると、警察は今回のドローン事件が「テロ攻撃に関連」していることを示す証拠はないと説明しているという。ただし、サセックス警察は21日のツイートで、ドローンの侵入を「意図的かつ重大な行為」だと述べていた。
ガトウィック空港の最高経営責任者(CEO)は20日に発表した声明で、この事件は「標的を絞った行為」であり、「クリスマスが近いこの時期に、空港を閉鎖させて大きな混乱を引き起こすことを狙った」ものだと指摘した。また、サセックス警察は20日付けのツイートで、このドローンが産業用である可能性に触れている。
警察によれば、21日遅くに逮捕されたのは、クローリーに住む47歳の男性と54歳の女性だという。
その後、サセックス警察は23日の声明で、この2人を罪状なしで釈放したことを明らかにした。サセックス警察のJason Tingley刑事警視長はこの声明の中で、「両名はわれわれの取り調べに全面的に協力してくれた。私はもはや彼らを容疑者とみなしていない」と述べ、「この事件を引き起こした人物を見つけ出すための捜査を現在も続けている」とした。この声明によると、ガトウィック空港はこのドローン事件に関わった人物の逮捕や有罪判決につながる情報の提供を求め、5万ポンド(約700万円)の懸賞金を用意したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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