写真共有サービスの「Flickr」を買収したSmugMugが、Flickrを熱心な写真愛好家向けのコミュニティーとして強化しようとしている。無料版で保存できる写真および動画の上限を1000点とするほか、容量制限を1テラバイトとしていたこれまでのポリシーを廃止し、有料サブスクリプション版への移行を促す。
この変更に伴い、米国時間11月30日まで有料版「Flickr Pro」の年会費49.99ドル(約5600円)が30%割引になる。SmugMugは2018年に入ってVerizon傘下の米YahooからFlickrを買収した。買収後初めて、Flickr事業を大きく変えることになる。これにより一部の会員は、有料版に移行する、あるいは保存する写真を絞り込む必要がある。またFlickrの製品担当バイスプレジデントであるAndrew Stadlen氏は1日、ブログ記事の中で、Flickrが広告主ではなく会員を満足させるものになるようにしたいと述べている。
無料アカウントでは1月8日より、アップロードできる写真と動画が1000点に制限される。すでに1000点を超えている場合は、2月5日までにFlickr Proにアップグレードする、あるいは制限を超えた分のコンテンツをダウンロードしておく必要がある。以降は、最新の1000点を残し、古い写真と動画から削除される。
Flickrは2004年に開始されたが、SmugMugはそれに先立つ2002年に立ち上げられた。Flickrより知名度は低いが、広告事業なしで成長してきた。SmugMugによる新しい幹部は、これまでの数カ月、Flickrを改善させてきた。SmugMugの最高経営責任者(CEO)であるDon MacAskill氏によると、Yahooのデータセンターから「Amazon Web Services(AWS)」に移行したことなどから、そうした改善を実現できたという。
改善点の1つは、Flickrでのスパムコメントの削減だ。また、26メガピクセルのイメージとともに、近代的な高解像度モニタでのよりシャープかつ精緻な表現を可能にするより豊かなカラーオプションもサポートする。
MacAskill氏が優先度の上位としているYahooのログインシステムからの乗り換えは2019年以降に実施される。AWSのチームの協力を得て、新しいシンプルなログインソリューションを構築しており、多要素認証も可能になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」