CEATEC JAPAN 2018が、10月16日から、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した。2016年に従来の「最先端IT・エレクトロニクス総合展」から、「CPS/IoT Exhibition」へと大きく舵を切ったCEATEC JAPANは、社会を支えるテクノロジから、それらを活用するサービスまでが集結し、未来を見据えたコンセプトや新しいビジネスモデルを発信する場に変化している。
CEATEC JAPAN 2018では、前年の667社/団体を上回る725社/団体が出展。そのうち、初参加は345社/団体にのぼり、CEATEC JAPANが目指す「脱・家電見本市」を具現化しているといえよう。主催者では、10月19日までの4日間の会期中に、16万人の来場を見込んでいる。
こうした変化するCEATEC JAPANにおいては、当然、見る側も変化する必要があるだろう。そして、今回のCEATEC JAPAN 2018では、来場した際に、より効率的に、そして有意義な体験を行うためのツールを充実させた点が見逃せない。CEATEC JAPAN 2018を、有意義に過ごすための7つ道具を紹介しよう。まず、会場についたら、会場入口付近にある「入場券発券カウンター」で、入場証を受け取ろう。事前に、「MEMBERS SITE」で登録し、これをプリントアウトして持参すると、会場の入場券発券カウンターで、バーコードを読みとるだけで入場証をもらえる。もし、入場事前登録を忘れた場合にも、来場途中の電車の中などで、スマホを通じて事前登録できる。もちろん、幕張メッセに到着してからもスマホを使って登録してもいい。入口近くに、QRコードを表示した看板があるので、これを読みとると手っ取り早い。ちなみに、会場前には、約20台のPCが設置された 「セルフレジストレーションカウンター」があり、これを使って登録し、プリントアウトするといったことも可能だ。
ちなみに、VIPや特別招待者には、CEATEC JAPANのキービジュアルをあしらったバッチが用意されている。このバッチをつけていると、フリーパスで入場できるという特典がある。これも、今回のCEATEC JAPANでの初の試みだ。
実は、もうひとつ、報道関係者を対象に、顔認証システムを試験運用している。羽田空港の国際線などでも利用されているパナソニックの顔認証技術を活用したシステムを設置。プレスルームの入退場の際にはこれで管理が行われている。
会場についたものの、どこにいったらいいのかわからない、という人も多いだろう。そこで、今回のCEATEC JAPANで初の試みとなったのが、色分けしたカーぺットだ。とくにさまざまなテーマによる展示が多いホール3は、色分けしてわかりやすいようにした。このカーペットの色を目標に歩けば、目的の場所にたどり着く。たとえば、ホール3は、薄い緑が「スマートファクトリー」、濃い緑が「モビリティ/ロボティクス」、オレンジが「エネルギー/スマートライフ/スマートワーク」、黄土色が「AI/ビッグデータ/サイバーセキュリティ」、ビンクが「フィットネス/ヘルスケア」、黄色が「エンターテインメント」といった具合だ。ホール4の主催者企画および特別テーマエリアは、紫色で示している。
CEATEC JAPANでは、2017年から「CEATEC体験」という言葉を打ち出している。CEATEC体験とは、展示を「見て」、コンファレンスを「聴いて」、未来の社会を「感じて」、「考えて」、共創に向けて「動き出す」という体験を指している。従来の家電見本市の時代は、展示された製品を見るだけで、その狙いなどがわかったが、CPS/IoT Exhibitionとなってから、ソリューションやサービスの展示が増加。展示を見ただけではわからないという場合が多い。
CEATEC JAPANでは、展示とコンファレンスを『対』の形で体験をしてもらうことを重視しており、出展社による展示内容を紹介するセミナーも多い。これをうまく利用することで、出展社が展示した内容の意図や狙いなどを深く知ることができ、コラボレーションのきっかけづくりをサポートするという。主催者3団体の会長による基調講演を2018年は初めてやめて、コマツやローソン、ファナックといった出展企業のトップによる基調講演を用意したのもそれが狙いだ。2018年は約110の基調講演、セミナーが用意されているという。
会場には、三井住友フィナンシャルグループとの連携で、「CEATECガイド チャットボット」が設置されている。出展社の展示ブースの場所や出展内容、カテゴリ別の出展社の紹介、CEATECに関する質問などに、チャットボットが回答してくれる。たとえば、「○○社のブースはどこにありますか」、「○○社の出展情報を知りたい」などと入力すればいい。また、一部の端末では音声による検索も可能にしている。主に会場入口付近のコンコース上に設置されているので、これを使って、目的のブースを探してみるのもいいだろう。また、スマホ上でもこのチャットボットは利用できるので試してみるのもいいだろう。
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