中国のテクノロジスタートアップ「Airwheel」が開発した「Airwheel SR5」は、実用性を重視して作られた自走式スーツケースだ。高さ495mm×幅365mm×奥行き230mmの容量32リットルで、機内持ち込みが可能。本体に備えた充電池は、電動モータを駆動して自走するほか、スマートフォンやタブレットのモバイルバッテリとしても使える。
Airwheelは2013年に中国の福建省で設立したテクノロジスタートアップ。モビリティ関連の開発を得意とし、電動自動車やバイクなどを多数手がけている。Airwheel SR5は、今まで培った電動モータ技術をいかし開発した新製品。中国でクラウドファンディングを実施し、1億円以上を集めた実績を持つ。
スーツケースと専用のブレスレットで構成され、ブレスレットとスーツケース間をUWB(超広帯域無線システム)でワイヤレス接続することで、ブレスレットを装着した人にスーツケースがついてくる仕組み。本体には人感センサを備え、周りの人や障害物を検知し、停止したり避けたりしながら走行する。専用アプリも用意し、Bluetoothでスマートフォンと接続すれば、スーツケースの向きのコントロールなども可能だ。
ブレスレットとスーツケースは3m以上離れると、ブレスレットがバイブレーションで知らせる盗難防止機能付き。本体には物理キーによるロックのほか、指紋認証にTSAロックにも対応する。スーツケース内に取り外し可能な約1万7000mAhのモバイルバッテリを内蔵し、最長10~12kmの走行ができる。
当初はカメラとセンサを使って自走する方式を採用していたが、追従性能に満足できず、無線方式に切り替えたとのこと。方式の変更は2018年の春頃に実施し、わずか半年で製品化にまでこぎつけた。Airwheelでは、80名以上が勤務する研究開発センターを構えており、人材の豊富さや集中して開発できる施設を用意することで、開発スピードをアップさせているという。
スーツケース用キャスターを四隅に装備し、ハンドル部分を伸ばせば、通常のスーツケースとしての使用が可能。立てたまま中のものを出し入れできる区分けされたスペースやドリンクホルダなど、実用性も兼ね備る。
1月10日まで「GREEN FUNDING by T-SITE」でクラウドファンディングを実施しており、目標金額は300万円。6万2800円~支援を受け付けている。なお、10月31日まで、東京都世田谷区にある二子玉川 蔦屋家電1Fネットワーキングフロアに展示コーナーを設置しており、実機を見ることができる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス