初代バチェラーが手がける家具レンタル「CLAS」が公開--“買わない家具”を選択肢に

CLAS代表取締役社長の久保裕丈氏

　Amazonプライム・ビデオで配信され話題となった恋愛リアリティ番組「バチェラー・ジャパン」の初代バチェラーを務めた久保裕丈氏が手がける新事業がついにローンチした。同氏が設立した新会社であるCLASは8月29日、“買わないインテリア”をコンセプトにした家具のレンタルサービス「CLAS（クラス）」の提供を開始した。当初は、1都3県（東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県）から展開する。

　CLASは、月々500円から好みのインテリア（家具）をレンタルできる個人宅向けのサービス。料金は椅子が500円から、ダイニングテーブルが2000円から、べッドが1000円から、ソファが3000円から。そのほかにも家電やファブリックなど、暮らしに関わる商品を中心に取り扱う予定だという。

好みのサイズやカラーも選べる

　レンタル料金には配送料のほか、組み立て・設置費用や保険料まで含まれている。通常の使用内の汚損・破損なら修理費用はかからない（配送料はユーザー負担）。ユーザーの過失により家具を全損または半損した場合でも、請求金額は最大で月額レンタル料金の2カ月分以下に抑えるという。また、レンタルにあたり不要な家具はCLASが有料で買い取るため、粗大ごみに出す費用や手間もかからない。

　「CLASでは、人の暮らしをもっと自由に軽やかにすることを目指しているため、家具が届いても組み立て作業に30分もかかってしまっては意味がない。そこでレンタル料金だけお支払いいただければ、追加料金なしで組み立て費用や保険料も含めることにした」（久保氏）。

　これにより、初期費用なしで引っ越し後でもわずかな負担でインテリア一式を揃えられる。また、転勤や転職、結婚、出産などライフステージの変化に合わせて、利用するインテリアを交換できることも特徴で、家具を利用しはじめて半年を越えていれば、無料で家具の交換や返却が可能だ。

CLASでレンタルできる家具を配置した部屋のイメージ

　CLASでは、家具の調達コストを下げるために、オリジナルの家具を中国で製造している。家具の輸入販売事業者イノベートの代表である白河衛氏が、CLASのCOOも務めており製造を担う。上質な素材を使い、多くの家庭で利用しやすいシンプルで洗練されたデザインで統一しており、ライフステージや住まいにフィットする“サイズ”のバリエーションを充実させているという。今後はイームズやHALOなど、高級メーカーの家具も一部取り扱う予定だ。

家具が必要な時の「ファーストチョイスに」

　同社は5月10日にCLASのティザーサイトを公開。ローンチの8月29日時点で約5000人が事前登録しているという。久保氏の狙い通り、約8割が1都3県（東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県）のユーザーで、居住地は世田谷区、目黒区、港区が中心とのこと。世帯については、20代後半〜30代前半の独身者の登録が多かったという。

　事前アンケートでの利用意向については、「持っていない家具を買うのではなくレンタルしたい」「現在使っている家具を粗大ごみで処分するのが面倒なので、買い替えで利用したい」といった声が多かったそうだ。家具は「ソファ」「テーブル」「ベッド」の順で利用意向が高いと久保氏は話す。

　CLASは個人向けのサービスだが、ローンチと同時に引き合いの多かった法人向けのサービスも始める。すでにオフィスビルに新たに入居する企業や、マンスリーマンション・民泊の運営会社などから多数の問い合わせがあるほか、オリジナル家具を作りたいといった相談もきているという。そのため、当初は個人よりも法人向けサービスの売上げが伸びると見ている。

　2018年内は、商品ラインアップの拡充や物流の内製化、オペレーションの改善などに力を注ぎ、「とにかく顧客満足度を上げていきたい」と話す久保氏。サービスの質を上げ、引越しなどで家具の需要が高まる2019年3月には、「家具の購入でニトリやIKEAが最初に思い浮かぶように、“買わなくてもいい家具”についてはわれわれが意識される、ファーストチョイスになりたい」と展望を語った。