サムスンとGoogleの強いつながりを考えると(サムスンはAndroidスマートフォンのトップベンダーである)、Galaxy HomeがBixbyに加えてGoogleアシスタントも搭載するのは、理にかなっている。そうすれば、メディアストリーミングの「Chromecast」と、「Chromecast Audio」の優れたマルチルームオーディオ機能を組み込めるし、サムスンのスマートホームエコシステム「SmartThings」ともうまく連携するはずだ。SmartThingsは、すでにGoogleアシスタントとの連携の実績がある。
Sonosは、2018年中にGoogleアシスタントを追加すると発表している。AlexaとAppleの「AirPlay 2」はすでに同社の新製品でサポートされた。サムスンも、これにならうべきだ。近い将来、「好きなアシスタントを選べる」スピーカが、少なくともハイエンド製品では、新しい標準になることも考えられる。
AppleのHomePodは、最高の音質を誇る専用スマートスピーカだ。小型のサイズなどが災いして、まだ問題点は残っているものの、並みいる製品のなかでは最高であり、「Google Home Max」やSonos Oneを追い抜いている。
それと伍するのであれば、Galaxy Homeは少なくともSonos Oneと同等の、できることならHomePodに迫る音質でなければならない。Harmanの性能と伝統、それを支えるサムスンのオーディオラボの技術、そしてかなり大型のサイズを踏まえれば、Galaxy Homeで音質が問題になることはなさそうだ。
スマートスピーカは、格安の「Insignia Voice」から最上位製品まで、何十と出回っている。そのほとんどが、「残念な音質」という点では似たり寄ったりなのだが、決定的に大きい違いがひとつある。ユーザーが発した音声コマンドを「聴き取る」マイクの性能だ。
米CNETがテストした全モデルのうち、マイク性能で抜きん出ているのもやはりHomePodだった。HomePodのマイクは非常に感度が良く、別の部屋からでも、またスピーカが鳴り響いているときでも、起動ワード「Siri」を聴き取ってくれる。このレベルに達するのは難しい。サムスンが本当にAppleを追撃するのであれば、マイク性能でも全面的に戦う必要がある。
スピーカ1台でも、台所や寝室で使うなら十分だが、なかにはもっと広い部屋でスピーカを鳴らしたい人もいるだろう。最上位のスマートスピーカには、ステレオペアリングで音質を向上する機能や、テレビなどにつなぐ複数の入力端子が用意されている。Galaxy Homeも、ぜひとも2台使ってステレオシステムを構築できるようにしてほしい。
ステレオペアリングといえば、2台のGalaxy Homeをスタンド上で使ったり、壁面に設置したテレビの側に配置したりする場合は、その長い脚を取り外せるようにしなければならない。少なくとも、フロアスタンドをオプションとして用意すべきだ。
外見こそ奇妙だが、サムスンのGalaxy Homeはなかなか有望だ。同社が、サウンドバー「HW-K950」などで、高品質オーディオ製品をすでに送り出しているというのも、その根拠になる。必要なのは、他社と競合できる価格と堅実な性能で、あとはBixby以外の音声アシスタントがあればいい。そのくらいであれば、難しい注文ではないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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