Recorded Futureの研究者らは、アラスカの州政府や天然資源省、エネルギー会社、電話会社、通信会社が中国のハッカーの標的になっていたことを発見した。
同社によると、米国時間4月6日~6月24日の間に中国のハッカーとアラスカのネットワークの接続数が100万以上に達したという。
これらの攻撃は、アラスカのBill Walker州知事率いるビジネス代表団の訪中にあわせて起こった。同州はビジネス代表団を通して、最大の貿易相手である中国との取引を拡大したいと考えていた。両者の協議では、アラスカ州と中国の間にガスパイプラインを敷設する可能性も話し合われた。
Recorded Futureの研究者らによると、中国のハッカーの狙いは貿易交渉で優位に立つことだったという。中国のハッカーがアラスカ州の政府機関内のネットワークへの侵入に成功したのかどうかは不明だが、スキャンが何度も実行されたことは、彼らがアクセスに利用できる脆弱性を探していた可能性を示している。
研究者らが中国によるスキャン活動に最初に気づいたのは3月下旬で、Walker氏が代表団の訪中計画を発表した後のことだった。スキャンは代表団が5月20日に到着するまで増加し、彼らが5月28日に去ると再び急増した。
6月20日~6月24日にも別の一連の攻撃が発生した。このときの標的は、アラスカ州の天然資源省と州政府のネットワークだった。この攻撃は、Walker氏がTrump大統領と中国との貿易戦争を関して米中の関係者と会談すると発表した翌日に起こった。
アラスカ州の関係者にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
Recorded Futureは調査報告書を米連邦捜査局(FBI)に送付したと述べた。
研究者らは、中国のハッカーらは清華大学のコンピュータを使っていたとしている。同大学はコメントを控えているが、Reuterの取材に対し、「根拠のない話」だと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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