一部の投資家らがUberに対し、自動運転車開発プログラムを売却するよう提案している。The Informationが事情に詳しい情報筋の話として報じている。なお、Uberの広報担当は記事へのコメントを控えている。
The Informationによると、Uberは過去18カ月間で四半期あたり1億2500万ドル~2億ドルを自動運転車の開発に費やしており、同プログラムを開始してからの支出総額は20億ドル以上にのぼるという。Uberは、四半期決算報告書において自動運転車事業の財務情報を個別には開示していないが、The Informationは同事業の損失がUberの四半期損失の15~30%を占めるとしている。
現在のUberは赤字を重ねており、収益性が見込める自動運転プラットフォームも構築できていない。同社は、車両そのものをゼロから構築するのではなく、従来の車両の自動運転を可能にするプラットフォームを開発している。これまでのところ、Volvoの「XC90」を主なベースとして開発を進めている。
同社の自動運転車事業は利益を上げるどころか、失敗が続いている。最大の失敗は、アリゾナ州で道路を横断していた歩行者を死亡させる事故を起こしたことだ。
それでもUberは取り組みを前に進めようとしている。しかし、Alphabet傘下のWaymoなど、最大の競合企業各社と比べると、おそらくそのペースは遅い。Uberは、自動運転車に関するすべての取り組みを一時中断した後、アリゾナ州での自動運転試験から撤退してペンシルベニア州で取り組みに専念すると発表した。
The Informationは、Uberの最高経営責任者(CEO)を務めるDara Khosrowshahi氏は自動運転事業の売却に必ずしも反対しないものの、自社にメリットのある売却しかしないだろうと、一部幹部の考えを紹介している。メリットある売却の一例として、Uberの自動運転部門を買収した企業の開発車両を将来的にUberのネットワーク内で稼働することを条件にする案が挙げられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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