バッファローは8月3日、IoTホーム時代を見据えた家庭用Wi-Fi製品の新ブランド「AirStation connect」を発表した。
AirStation connectは、Wi-Fiルータ(親機)と専用中継機が相互につながり、網目状にネットワークを構築するWi-Fiの仕組み「メッシュネットワーク」対応の製品ブランドだ。
AirStation connectブランドの第1弾製品は、既発売のトライバンドWi-Fiルータ(親機)「WTR-M2133HPシリーズ」(税別:2万7700円)と8月3日より順次発売を開始する専用中継機「WEM-1266」(同:1万2000円)、親機1台と専用中継機2台構成のスターターキット「WTR-M2133HP/E2S」(同:4万7800円)だ。
WTR-M2133HPシリーズは8月2日に提供を開始したファームウェア(ver.2.80)の適用により「メッシュネットワーク」に対応。WEM-1266の利用が可能となる。
一戸建てや100平米以上のマンションなど、中継器が必要な家を対象とした製品だ。中継器の登場により、家庭内でもエリアを広げるのは簡単になったが、Wi-Fiをきちんと家中にすみずみまで行き渡らせるのは、設置場所の選択や通信経路の選択、バンドの選択など難しい点もある。そうした背景から「改めて、今の日本にとって一番のWi-Fiを作ろう」と開発したという。
一般のメッシュテクノロジを採用しつつ、バッファロー独自のチューニングを施すことで、メッシュ性能をさらにパワーアップできたという。一般のメッシュは電波強度から接続経路を選択するのに対し、バッファローは(1)経路、(2)バンド(チャンネル)、(3)アンテナ本数、(4)電波混雑状況──の4点をもとにスループットを推定し、最適な経路を選択できるとした。
3階建ての戸建て住宅で、4K動画(80Mbps)を視聴する実験をしたところ、スループットは、バッファローが215Mbps、他社のメッシュ対応製品は68Mbpsだったという。ビデオで見ると、バッファロー製品はなめらかに再生されるが、他社製品はかなり遅れた印象を受ける再生速度だ。
なお、同ブランドの製品は、「暮らしとなじむ」をテーマに共通したトーンのスタイリングを採用。Wi-Fiの電波は、壁や家具などの障壁があると遮られて届きにくくなるため、最適なWi-Fi環境のために置き方から見直し、リビングやダイニングなど見通しの良い場所への設置でき、インテリアとして飾れるデザインになっているという。
バッファロー 取締役の石丸正弥氏は、「1999年に業務用だった無線LANを家庭用にして発売した。まもなく20周年を迎える。20年間で感じるのはWi-Fiの環境が変わったということ。製品を出したときはイロモノ扱いで、ここまで広がるとは夢にも思っていなかった。逆に言うと、広がった中でもお客様が快適に、簡単に使える環境が必要だということ。ひとつの結論として、新ブランドと新製品を提案する」と説明した。バッファローは、シリーズ通算で4800万台を販売しているという。
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