米刑務所で受刑者の社会復帰訓練にVRを活用する取り組み

Charlie Osborne (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2018年07月31日 12時12分

 仮釈放なしの強制的終身刑を若い犯罪者に言い渡すことは違憲である、と米最高裁判所は2012年に裁定した。一部の州は既に法律を改正している。

 しかし、これを受けて、刑務所長は興味深いジレンマに直面している。独房を出ることは一生ないと考えられていた受刑者たちが、いつか釈放される可能性が出てきた。そして、彼らは外の世界で生活するのに必要な基本的スキルや知識を備えていないこともある。

 VRFocusの報道によると、この問題を解決するため、複数の関係者が仮想現実(VR)テクノロジに注目しているという。

 コロラド州では、刑務所向けのプログラムコーディネーターであるMelissa Smith氏がNSENA VRと協力して、刑務所の外の世界に適応できるように受刑者を訓練するバーチャルな手段を提供しようと取り組んでいる。

 NSENAは、「受刑者は家庭の居間や食料品店、職場など、あらゆる場所に瞬時に移動することができる。洗濯などの簡単な作業から、家族や仕事に関連する衝突への対処といった難しい社会的スキルまで、さまざまな訓練を受けることができる。360度の没入的体験の影響力は、ほかの教育および訓練プラットフォームにはない手段で効果的だ」と述べている。

 Smith氏によると、これまでに、外の世界の基本的な活動を対象とする32種類のレッスンが開発されているという。

 VRヘッドセットやNSENAのプラットフォームなどでそれらのレッスンが提供され、受刑者がそこで学んだことは授業での練習を通して強化される。サポートを提供するソーシャルワーカーもいる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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