サムスンの将来の「Galaxy」スマートフォンは、割れないフレキシブルディスプレイを搭載し、初の本当に折りたたみ可能な端末となるかもしれない。サムスンは現地時間7月25日、最近開発したスマートフォン用パネルがUnderwriters Laboratories(UL)による認証を取得したことを明らかにした。実際の製品に搭載し、消費者に出荷する準備を進めている可能性がある。サムスンは、自動車、携帯型軍用機器、ポータブルゲーム機など、スマートフォン以外の分野にも、この新しいパネルの用途があると期待していると述べた。
スマートフォンの需要が鈍化する中、サムスンは折りたたみ可能スマートフォンの開発を進めている。端末メーカーによる製品の差別化がますます難しくなっており、消費者は頻繁に端末を買い替える必要性を感じなくなっている。Gartnerによると、2017年第4四半期にはスマートフォンの販売台数が初めて減少に転じたという。
フレキシブル有機ELパネルは、破損しにくい基板にオーバーレイウィンドウを接着した構造になっていると、サムスンは述べた。現在市販されているフレキシブルディスプレイは、激しい衝撃を受けると粉々に割れる場合が多い。サムスンの新パネルでは、そのようなことは起きないという。
Samsung Display CompanyのCommunication TeamゼネラルマネージャーのHojung Kim氏は声明で、「強化されたプラスチック製のウィンドウは、携帯型の電子機器に特に適している。割れないからというだけでなく、軽量で透過率と硬度が高いという、ガラスによく似た性質を備えるためだ」と述べた。
このディスプレイは厳しい耐久性試験に合格しているとサムスンは述べている。例えば、4フィート(約1.2m)弱の高さから26回連続で落下させても、前面、側面、端部が破損することなく、通常どおり動作し続けるという。
現在、サムスンのあらゆる主力スマートフォンにフレキシブル曲面ディスプレイが搭載されているが、今回のパネルは折りたたみ可能スマートフォンの基礎を作るものとなる可能性がある。ZTEから2017年に登場した「Axon M」は、2画面がヒンジで接続され、開くとタブレットのようになるが、サムスンは、1つのフレキシブル有機ELディスプレイを搭載し、ヒンジなしで本当に折りたたみ可能なスマートフォンをリリースする可能性が広く期待されている。
サムスンは折りたたみ可能スマートフォンのリリースで、Huawei(ファーウェイ)と競っている。Samsung MobileのプレジデントであるDJ Koh氏は、同社が折りたたみ式のGalaxyスマートフォンを計画していることを公の場で語っており、早ければ2018年内に折りたたみ式スマートフォンが発売されると期待してよいと報道陣に語ったこともある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」