Amazonは、音声アシスタント「Alexa」のエコシステムを拡大するための重要な戦略の1つとして、サードパーティーによる独自のAlexa搭載ガジェット開発を支援している。そのため、人気の高い音声アシスタントAlexaを搭載した数多くのデバイスが世に出ているが、これらはAlexaのすべての機能を実装可能なわけではない。
その1つが、「ESP」(Echo Spatial Perception:Echo空間認知)と呼ばれる機能だ。ESPを利用すれば、周囲に複数の「Echo」スピーカがあっても、ユーザーから最も近い場所にある端末だけが、ユーザーの問いかけや音声コマンドに反応するようになる。自宅に2台以上のAlexa搭載ガジェットを置いている人にとって、この機能はきわめて重要だ。だが、ESPはデバイス側での対応が必要になるため、サードパーティーのメーカーは、ESP機能のないガジェットをリリースすることを余儀なくされていた。
その結果が、以下の動画のような状況だ。
The problem with 3rd-party Alexa gadgets: most of them don’t have Amazon’s ESP feature, which makes it so only the closest device responds. pic.twitter.com/s685YwOeyl
— Ry Crist (@rycrist) 2017年11月7日
だが幸いにも、Amazonが「Cloud ESP」と呼ばれる機能を開発し、この状況の改善に乗り出した。Cloud ESPを利用すれば、ソフトウェアをアップデートするだけで、サードパーティー製のガジェットにESP機能を追加できるようになる。Amazonの担当チームによれば、Cloud ESPは数カ月前から水面下で段階的に導入されていたが、今回、Amazon以外のメーカーが製造するAlexa搭載ガジェットにCloud ESPが自動的に適用されるようになったという。
「さまざまなメーカーからより多くの対応デバイスが提供され、Alexaはこれからもますます人々の生活に溶け込んでいくだろう」と、Alexa担当ディレクターのPriya Abani氏は語った。
また、Cloud ESP導入前からすでにESPに対応していたガジェットの扱いについても、Amazonは次のように説明している。
「Cloud ESPはすべてのAlexa対応デバイスに自動的に提供されるため、デバイス側がESPに対応していなかった製品も、新しいクラウドベースのバージョンを利用できる。これまでにデバイス側での対応を行っていた開発者は、その手法をそのまま使い続けてもいいし、Cloud ESPにアップグレードしてリソースや帯域幅を開放することもできる」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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