ピクシブは7月19日、同社が提供するクリエイターの創作活動を支えるファンコミュニティ「pixivFANBOX」において、クリエイターへの累計還元額が2018年7月に1億円を突破したと発表した。
pixivFANBOXは、創作活動するクリエイターに対し、ファンが継続的に支援できるファンコミュニティサービス。クリエイター自身が月額支援プランを100〜1万円まで自由に設定でき、決済手数料5%を除いたすべての支援金がクリエイターに還元されている(2018年末までサービス手数料無料)。支援者は、限定コンテンツの閲覧や最新情報を通じてクリエイターとより密なコミュニケーションが楽しめるという。
2018年4月には誰でもクリエイターとして登録できるようになり、登録数は3万人を超えている。また、投稿されているコンテンツは、イラスト、漫画、小説、デザイン、音楽、コスプレ、ゲームなど創作にまつわるジャンルが多くを占めている。一方、ユニークなケースとして、エンジニアリングや農作に関する支援もあるという。
なお、5%の手数料についてピクシブ広報担当は、「クリエイターのためにできる限り還元したい思いと、支援者には『自分の好きなクリエイターに支援したお金がそのまま届いている』と実感してもらいたく、決済手数料として必要な5%のみとしている。おかげさまで還元額が1億円を突破し嬉しく思う」と説明している。
pixivFANBOXの要素として、月額制はファンクラブから、プラン支援額による特典の差別化はクラウドファンディングから着想を得ているという。クリエイターの収益モデルは、完成品の公開・販売によって得られるケースが一般的だが、クリエイターが創作活動のプロセスを公開し、ファンから直接支援を得られるようになれば、新たな収益化の手段を持つことができるとピクシブでは説明している。収益化モデルの変化によって、クリエイターは既存の商業活動によらない新たな収入源を得られ、新しい作品を生み出す力が得られる世界を目指しているという。
ピクシブでは、全支援者のプラン支援額について調査。全支援者におけるプラン支援額のうち、もっとも割合の多い支援額は500円で45%。支援額が1000円以上の支援者は全体の35%となり、3人に1人が支援していることになる。一方、支援金額の最も高い設定である1万円を選んでいる支援者は7%だったという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス