バンダイナムコエンターテインメントは6月2~3日、モバイルゲームを基点に多方面で展開している「アイドルマスター ミリオンライブ!」をテーマとしたライブイベント「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 5thLIVE BRAND NEW PERFORM@NCE!!!」を、さいたまスーパーアリーナにて開催。スマートフォン向けゲーム「アイドルマスターミリオンライブ! シアターデイズ」(ミリシタ)などに関する新情報を発表した。
ミリシタについては、6月29日に配信1周年を迎えることから、記念施策を各種展開。まずは、1周年記念の新衣装「ヌーベルトリコロール」を着用した新キービジュアルを公開。新キービジュアルは今後ゲーム内や公式サイトにも登場するほか、新衣装もゲーム内にも登場予定としている。
ゲーム内では1周年記念イベントを開催。52人全員の1周年記念SRカードが登場するのをはじめ、イベント専用コミュとブログを毎日更新するなどを行うという。詳細はゲーム内のお知らせにて後日告知するとしている。
次のゲーム内イベント「プラチナスターシアター」の楽曲として「Eternal Harmony」のPVを発表したほか、2017年に開催されたアイドルキャスティング投票企画「シアターブースト」より、第1弾「超ビーチバレー」のティザーPVも公開した。PVはどちらも公演内のみでの先行公開で、Eternal Harmonyは6月4日からイベントを開始し、超ビーチバレーの詳細は近日公開するとしている。
楽曲については、1周年記念曲として制作された「UNION!!」をライブ中に発表し、CDは8月29日発売予定。また、新ユニット「閃光☆HANABI団」による「咲くは浮世の君花火」も発表され、CDは7月25日発売予定としている。
イベント展開では、6月30日にはベルサール秋葉原にて、キャストらが出演するミリシタ1周年記念の公開生配信イベントを開催。特設ステージの観覧席は抽選となっており、特設サイトから申し込むことが可能。なお、一部展示コーナーも予定しているという。
秋葉原の各ショップにおいて、スタンプラリーや展示、1周年記念商品を含む物販を行う「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ 1st anniversary in AKIHABARA」を開催。スタンプラリーでは各店舗に担当アイドルが設定され、そのアイドルによるオリジナルの店内放送や装飾なども実施する。期間は6月29日から7月16日(アトレ秋葉原店のみ7月15日まで)。詳細は特設サイトにて記載されている。また、アニON STATION AKIHABARA本店は、これにあわせて「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ アニON劇場(シアター)カフェ」を、6月29日から8月19日まで開催する。
そして次の単独ライブとなる6thライブも2019年に開催を発表。大型ライブツアーを展開するとしている。
アイドルマスターシリーズでは、キャスト陣によるライブステージが恒例のイベント。ミリオンライブ!単独としては、2017年3月に日本武道館で開催して以来1年3か月ぶり。回を重ねるごとに規模を拡大し、大規模会場であるさいたまスーパーアリーナで開催するまでに至った。両日ともに5階席まである客席をファンである“プロデューサーさん”が埋め尽くしたほか、ライブビューイングは国内だけでなく香港や台湾、韓国でも実施された。
今回はミリシタが配信されてから初めての単独周年ライブとあってか、ゲーム内に登場する「39(サンキュー)プロジェクト」によるお披露目公演との位置づけを感じられる内容。2日間の出演者に重複はなく、それぞれのべ35曲ずつ、そして4時間を超えるライブが展開された。
1日目に出演したのは山崎はるかさん(春日未来役)、郁原ゆうさん(エミリースチュアート役)、平山笑美さん(北上麗花役)、雨宮天さん(北沢志保役)、香里有佐さん(桜守歌織役)、近藤唯さん(篠宮可憐役)、南早紀さん(白石紬役)、渡部恵子さん(周防桃子役)、末柄里恵さん(豊川風花役)、原嶋あかりさん(中谷育役)、伊藤美来(七尾百合子役)、小笠原早紀さん(野々原茜役)、麻倉もも(箱崎星梨花役)、高橋未奈美さん(馬場このみ役)、戸田めぐみさん(舞浜歩役)、阿部里果さん(真壁瑞希役)、村川梨衣さん(松田亜利沙役)、木戸衣吹さん(矢吹可奈役)、中村温姫さん(ロコ役)。
冒頭には39プロジェクトの永吉昴によるメッセージや、舞台となっている765プロライブ劇場(シアター)の劇場事務員を務める青羽美咲による前説が行われたあと、キャスト陣がそろって登場し、ミリシタのテーマソングである「Brand New Theater!」を披露。ゲーム中の基本衣装である「シャイニートリニティ」をまとい、頭には王冠、そして演じるアイドルに近づけた髪型をしたキャストも多く、“アイドルが飛び出してきた”かのようなステージとなっていた。
このあともミリシタ配信以降に発表された個々のソロ曲やユニット曲を中心に進行。ソロ曲では、ときにはコールとともに盛り上がり、ときには場内に響き渡る歌声に耳を傾けて穏やかな気持ちになったり、ときには歌唱力に圧倒されるなど、アイドルが持つ個性を存分に表現。
ユニット曲では、直近でゲーム内イベントでも大きく盛り上がり、実装されたばかりの4 Luxuryによる「花ざかりWeekend〇」(※「〇」は花のマーク)が、早速ライブで披露。往年のディスコ風ナンバーに“大人の女性”を歌詞にも振り付けにも感じられるステージに大きく盛り上がっていた。また、時折ミリオンライブ!時代の曲についても、それまでライブでは歌ったことがないキャストで編成し披露するなど、耳なじみがあるなかでも新鮮さのある形で披露された。
終盤においては、ソロ・ユニットパートの締めくくりを南さんと香里さんが務める場面が見どころとなった。2人が演じる紬と歌織はミリシタからの新キャラクター。南さんと香里さんは、これまで数々のイベントや765プロキャスト陣との合同ライブなどに出演してきたが、単独周年ライブの参加は初めて。先にステージに立った南さんは「瑠璃色金魚と花菖蒲」で、紬の凛々しさを力強い歌声で表現。続けて香里さんは「ハミングバード」で、歌織の持つ柔らかさと芯の強さを伸びやかな歌声で表現。そのパフォーマンスと声の響きでプロデューサーさんたちを魅了し、歌い終わったあとには完成とともに、それを上回るほどの拍手が送られていた。それでいて、終わりの挨拶では更なる高みを目指すことを語り、そんな2人を周囲のキャスト陣が頼もしい仲間として触れていたのが印象的だった。
アンコールでは各種発表のあと、ミリシタのコミュを使った映像で1周年記念衣装のヌーベルトリコロールを披露したのち、キャスト全員がその衣装を着用して登場。そしてUNION!!を初披露した。あいさつのなかで山崎さんが、2日目に向けて最高のバトンを託したのち、最後に感謝の気持ち込めた「Thank You!」を全員で披露した。
2日目に出演したのは、田所あずささん(最上静香役)、Machicoさん(伊吹翼役)、稲川英里さん(大神環役)、田村奈央さん(木下ひなた役)、上田麗奈さん(高坂海美役)、大関英里さん(佐竹美奈子役)、角元明日香さん(島原エレナ役)、愛美さん(ジュリア役)、駒形友梨さん(高山紗代子役)、種田梨沙さん(田中琴葉役)、小岩井ことりさん(天空橋朋花役)、諏訪彩花さん(徳川まつり役)、藤井ゆきよさん(所恵美役)、野村香菜子さん(二階堂千鶴役)、浜崎奈々さん(福田のり子役)、桐谷蝶々さん(宮尾美也役)、夏川椎菜さん(望月杏奈役)、山口立花子さん(百瀬莉緒役)、渡部優衣さん(横山奈緒役)。
この日もBrand New Theater!で始まったあと、間髪入れずに疾走感あふれるフェアリースターズの「FairyTaleじゃいられない」、さらに清涼感あふれるCleaskyの「虹色letters」と、序盤から盛り立たせたり聴き入らせたりと魅了するステージが展開された。
このあともアイドルの個性を表現したソロ曲やさまざまなユニット曲が披露。夜想令嬢 -GRAC&E NOCTURNE-(グレイス ノクターン)による、独特の世界観をセリフ交じりで表現するミュージカル風楽曲「昏き星、遠い月」では、ヘッドセットマイクを装着しミリシタのPVを再現するかのようなステージが披露され、歌のステージだけではない、劇場にいるという感覚をより深めるものに。また、前述した新ユニットの閃光☆HANABI団による咲くは浮世の君花火も、何の予告もない状態でいきなり披露して驚かせつつ、場内が一体となって盛り上がっていた。
灼熱少女(バーニングガール)の「ジレるハートに火をつけて」については、ついにオリジナルメンバー5人がそろった状態で披露。熱さと凛々しさを出した曲ながら、どこか5人がそろったことの喜びを感じて歌っているようにも見受けられた。
前半は賑やかさにあふれたソロ曲が多く、一方で終盤ではじっくり聴かせる曲を次々に披露。ソロ・ユニットパートの締めくくりを務めたのは田所さんの「SING MY SONG」。ひときわ強く響く歌声でバラード曲を熱唱。大きな拍手に包まれていた。
振り返れば集大成でひとつの節目となったのが4thライブと思うと、今回は新たなスタートを感じられるものとなっていた。これまでの積み重ねがあってたどり着いたさいたまスーパーアリーナという舞台で、これまで応援してきたプロデューサーさんに対しては成長した姿を、ミリシタからミリオンライブ!の世界に入ってきたプロデューサーさんに対して、鮮烈な印象を植え付けたのではないかと思える内容となっていた。
そして個人的なところも多分にあるのだが、ライブで印象的だったところとして、筆者が木下ひなたがお気に入りというのもあって、田村さんが披露したソロ曲「スノウレター」を挙げておきたい。この曲はひなたの3つ目のソロ曲で、最初に息を吐くところから始まるバラードソングだ。雪が降っているような演出に、スクリーンには雪だるま。一面にはひなたのイメージカラーである赤のコンサートライトに交じり、ところどころ白い光が見えるのも、はらはらと雪が降ったあとのような感覚にもなる。そういったなかで、暖かく柔らかい歌声で歌い上げていた。と同時に、粉雪を両手で包んで空に舞わせるような振りをしたときに見せたときの笑顔が、ひなたにオーバーラップするような感覚になるほどの表情を見せていたのが印象的だった。
(C)窪岡俊之 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス