欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)が現地時間5月25日に施行されたことで、複数の著名な米国ニュースサイトが欧州で閲覧できなくなった。
LA TimesやChicago Tribuneをはじめとする著名なウェブサイトが、EUからの訪問者に対し、欧州地域で自社サイトを利用可能とするための方法を検討中としている。両紙のサイトでは訪問者に対し、「現在この問題に取り組んでおり、EU市場に当社のすべてのデジタルコンテンツを提供するための選択肢を必ず見つけ出すつもりだ」というメッセージを表示している。
New York Times(NYT)によると、米メディア企業Tronc(LA Times、New York Daily News、Chicago Tribune、The Baltimore Sunなどを傘下に保有)やLee Enterprises(46の地方日刊紙を21の州で提供)などの傘下のサイトが現在閲覧できなくなっているという。
その他の一部の米国報道機関サイトは閲覧可能だが、EUからの訪問者に対して自身のデータの使用に同意するよう求めている。Time、HuffPost、The Washington Postなどは、この方法を採用している。
Gannett Companyが運営するUSA Todayは、読者への通知の中で「European Union Experience」として欧州向けのサイトを提供していると述べている。つまり、欧州ユーザーのデータは収集しないという。
プライバシーはこの数カ月間、EUで大きな政治問題となっている。規制当局は22日、個人情報の不正利用と選挙干渉についてFacebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏を厳しく追及した。CNBCによると、Zuckerberg氏は24日、パリで開かれたViva Technologyカンファレンスで、Facebookはユーザーのプライバシーに関する価値観を「常に共有」し、GDPRのような規制の根本にある哲学について「長い間」考察してきたと述べたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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