パズルで論理的な思考力を磨くというのは、決して突拍子もないことではないが、ロジカルシンキングについて書かれた本の中にパズルが出てくることはあっても、パズルを前面に押し出したロジカルシンキングの本は、これまでにほとんどなかったのではないか。パズルは簡単な問題でも、真正面から、見えるところだけを気にしていると解けないことが多く、必然的に、ものの見方や考え方を変えて問題にあたる必要がある。それを分かりやすく説明しているのが本書だ。
パズルというと、遊びじゃないのかと思われるかもしれないが、本書では、パズルを通じて8つの能力を開発し、論理的思考を鍛えるということで、多角的思考力、仮説思考、ロジックツリーなど、ビジネス書でもおなじみのキーワードが並ぶ。パズルの種類も、絵から読み取るもの、文章から読み解くもの、書いてあることの裏を読み解くものなど多岐にわたる。
解法に続き、それがどういうことで、ビジネスや日常生活ではどのように応用できるのかまで解説されているので、分かりやすい。通り一遍なビジネス書に飽きてきた人にも、少し違う視点から思考するきっかけとなり、良い刺激になるだろう。
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