英国を拠点とするスタートアップのBenevolentAIが人工知能(AI)の力を利用した新薬開発に取り組んでいる。同社はこのほど、1億1500万ドル(約124億円)の資金を調達した。
BenevolentAIが現地時間4月19日に発表したところによると、同社は今回、資金調達前の企業価値を20億ドル(約2150億円)として、新規の投資家と既存の投資家の両方から資金を調達したという。
Crunchbaseによると、今回の資金調達により、2013年に創業されたBenevolentAIのこれまでの調達額は2億200万ドル(約217億円)に達した。
BenevolentAIによると、今回の資金調達ラウンドはAI製薬分野において、これまでで最も大規模なものの1つだという。この業界がまだ初期の段階にあり、けん引するテクノロジが比較的新しいものであることを考えると、それは意外なことではない。
AIを利用すれば、新薬開発のコストを下げることができる、とBenevolentAIは述べる。具体的には、機械学習(ML)を利用して、候補薬を迅速かつ大規模に生成することができるという。
AIが疾患プロセスを分子レベルで分析することで、患者に適切な治療薬を確実に提供できるようになるとも期待されている。これは、効能と即効性に優れ、よりパーソナライズされた医薬品への道を開く。
BenevolentAIが開発した機械学習システムは500億件を超える医療データを分析し、疾患の原因に関する洞察を導き出した。
同社の技術は現在、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、膠芽腫、サルコペニアなどの治療薬開発で使用されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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