スウェーデンを拠点とする音楽配信サービス企業のSpotifyは米国時間4月3日、公開企業となった。上場は、すべてのハイテク新興企業にとって、成熟期に達したことを表す節目となるものだ。3日の正午少し前に、Spotifyの株式がSPOTのティッカーシンボルでニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引開始された。NYSEが2日夜に設定した132ドルという「参考価格」を上回る、1株165.90ドルでの取引開始となった。同社の評価額は295億ドルということになる。
同社は、通常とは異なるやり方で株式公開にあたった。数十万ドル規模の多くのIPOとは異なり、創業者が取引開始の鐘を鳴らすことはしなかった。月額10ドルで広告なしの音楽配信サービスを提供するSpotifyは、新株を発行して資金を調達するわけではないからだ。同社株式は単に、投資家らが妥当と考える価格で取り引きされるだけという形になる。
「Spotifyがこれまで、平凡な種類の企業だったことは決してなかった」と同社の共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるDaniel Ek氏は2日のブログ記事に記した。
同氏は正しい。Spotifyは、世界最大の音楽配信サービスとなり、人々が音楽を再生して対価を支払う方法に大きな文化的変革をもたらした。CDやデジタルダウンロードの時代にしてきたように、私たちは何十年もの間、音楽を直接購入していたが、今では、一定料金を支払って聴き放題サービスに加入する人がますます増えている。Spotifyが先頭に立って推進したこの変革は、15年もの間衰退し続けていた音楽業界に再び活気をもたらした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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