Supercellは3月7日、同社が提供しているスマートフォン向けゲーム「クラッシュ・ロワイヤル」(クラロワ)について、世界各地域で展開する公式eスポーツリーグ「クラロワリーグ」を発足。3月から順次開始すると発表した。
Supercellはフィンランドに拠点を置くモバイルゲーム開発会社で、「クラッシュ・オブ・クラン」などでも知られている。クラロワは、最大8枚で構成されるキャラクターのカードデッキを駆使し、3分間の戦闘時間のなかで、自分のタワーを守りつつ敵のタワーを攻めるというリアルタイム対戦型のアクションカードゲーム。2016年3月から配信を開始し、Appleが選ぶ2016年iPhoneベストゲーム「Best of 2016」や、App Apeが選ぶ「Game of the year 2017 優秀賞」に選出。2018年3月時点では、世界187カ国で配信されている。
クラロワリーグは世界各国で立ち上げられるもので、日本は韓国やその他アジア諸国とともに「クラロワリーグ in アジア」に所属。なお、アジアでも中国はここに所属せず、独自のリーグを展開するという。クラロワリーグ in アジアでは日本の4チームを含めた12チームで構成し、各チームには4~6名のプロ選手が所属。2シーズン制による総当たりのリーグ戦を行い、レギュラーシーズンで好成績をおさめたチームはプレイオフへと進出。その後トップチームが、2018年冬にアジアで開催される世界一決定戦へと進む形としている。日本からは「GameWith」「Gzブレイン」「DetonatioN Gaming」「PONOS sports」の4チームが参加。各チーム、4~6名のプロ選手と、監督またはマネージャーが所属する。
プロ選手については、16歳以上のクラロワプレーヤーであれば誰でもなれるチャンスを設ける。まず日本時間の3月14日から開催するゲーム内イベント「クラロワリーグ20勝チャレンジ」で勝利することが最低条件。その後行われる任意参加の「オンライン大会」や「プロ選手選考会」でスキルをアピールをする。各チームが選手を選考し、チーム加入への打診と交渉を経て契約を結ぶ形となる。チームの参加条件や報酬などは各チームにより異なるものとしている。
年齢制限は2018年4月1日時点で満16歳以上(18歳未満のプレイヤーは保護者の承諾が必須)。また、プロ選手はリーグが定める大会や撮影などの参加を条件に、学生やほかの職業に就いていても可能としている。また、過去クラロワの公式、公認イベントでの実績を踏まえ、クラロワリーグ20勝チャレンジの結果に関わらず、特別選手としてチームに最大2名まで所属できる枠も設けている。
なお、クラロワリーグからは各チームに助成金を支払うほか、トップチームへのボーナスとして、総額2000万円を用意するとしている。
説明会で登壇したSupercellでeスポーツリーグのアジア担当を務める殿村博氏は、今回のクラロワリーグ発足の背景として、2017年にロンドンで開催した「クラロワ 世界一決定戦(CROWN CHAMPIONSHIP)」を挙げた。公式としては初めてとなる賞金総額約1億円の大会として開催されたもので、大会には2700万人以上のプレーヤーが参加し、そのときの模様は9言語、計13のプラットフォームで生配信された。日本でもこの大会への出場権をかけた「クラロワ 日本一決定戦」を7カ月間にわたって開催。累計4万人以上のプレーヤーが参加したという。こうした盛り上がりは想像以上のものだったと振り返る。
さらに世界でeスポーツが急速に普及していることも付け加えた。eスポーツで採用されるタイトルについて、これまでは世界的に見てPCゲームが主流だとしたが「近年ではモバイルゲームでもeスポーツが盛んになっており、eスポーツ市場自体が変化している」と語る。こうしたことから、本格的なeスポーツ展開に踏み込むことにしたという。
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