先日、航空機メーカーのボーイングが考案した特殊な3Dプリンタに関する特許を紹介した。この3Dプリンタの何が特殊かというと、成形する物体を空中に浮遊させた状態で処理を進める点だ。そして、特許書類のなかでは、音波の力で成形物を浮かべる音響浮揚を利用するとしていた。
音響浮揚という技術など信じられなかったのだが、自分の目でそんな技術が実在することを手軽に確かめられるデバイス「LeviZen」が登場した。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中。
LeviZenは、水滴に上下から超音波を照射することで、空中に浮かべておくことのできる装置。上からと下からの超音波がぶつかることで定在波(定常波)が発生し、水滴を定在波の節に入れると安定して動かなくなるため、浮いたままにできる。ボーイングの空中浮遊3Dプリンタ特許で言及された音響浮揚という現象を、簡単に起こせる。
水滴の大きさに応じて適切な強さの超音波を出せるよう、出力はコントローラで調整可能。水滴に光を当てるLED照明も備えており、まるで何もない空中から光が出ているかのような美しい演出も楽しめる。
ボディは、クルミ材とアルミを組み合わせたレトロなデザイン。3つあるレバー式スイッチ、出力調整ノブ、7セグメント表示なども、クラシカルな雰囲気を醸し出す。古き良き時代のオーディオ機器のようにも見えるので、インテリアとして使ってもよいだろう。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間4月20日まで。目標金額の1万5000ドル(約160万1700円)に対し、記事執筆時点(日本時間3月1日14時)で約7000ドル(約74万7460円)の資金を集めている。キャンペーン期間はあと49日ある。
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