JTB、ナビタイムジャパン、日本マイクロソフトの3社は2月22日、訪日外国人旅行者向けのスマートフォンアプリ「JAPAN Trip Navigator」をリリースした。観光モデルプランがみられるほか、宿泊施設や観光地までの経路案内が1つのアプリでできる。
iOS版のみを先行リリースし、Android版は3月に提供を開始する。利用は無料。現在の対応言語は英語だが、その他の言語も順次増やしていく予定だ。
JTBが観光モデルプランや観光スポット情報を用意し、ナビタイムがモデルプランの所要時間計算や経路案内部分を担う。開発基盤となるクラウドプラットフォームは日本マイクロソフトの「Microsoft Azure」を使用する。
2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向け、増加傾向にある訪日外国人旅行者だが、約8割はツアーなどに参加していない個人旅行者だという。添乗員がつかないため、自分たちで行きたい場所を探し、観光地を調べることが一般的だ。
そのためのアプリもいくつか用意されているが、名所案内、乗り換え案内、地図アプリなど、複数に渡っており、いくつものアプリをダウンロードし、使いこなさなければならなかった。
こうした煩雑さをなくし、1つのアプリで日本の旅行を楽しめるよう開発されたのがJAPAN Trip Navigatorだ。100通り以上の観光モデルプランを用意し、3600件以上の観光スポット情報を提供。プランに含まれているスポット数と所要時間がすぐにわかるほか、観光スポットの適切な回り方なども指示する。
各スポットまでの移動経路検索に加え、ホテルなど事前予約が可能なスポットへは直接予約画面に遷移することも可能。営業時間や現地の写真など、ふんだんな観光情報をそろえる。
アプリ内には「Miko」と呼ばれるキャラクターが常駐し、旅行をサポート。観光スポットに紐づく特徴や日本の名産品などを教えてくれるほか、検索や困りごとに対してチャット形式で答える機能を持つ。マイクロソフトのAIプラットフォーム「Cognitive Services」の画像認識機能により、画像をアップロードすることで、その画像にまつわる情報検索もできるとのこと。SNSの画像から観光地を特定することもできるようになるという。
JTB 取締役訪日インバウンドビジネス推進部長の坪井泰博氏は「JTB、ナビタイムジャパン、日本マイクロソフトの各社の強い部分を凝縮することで、単体では開発できないサービスを作ることができた。今後は搭載機能を拡張し、日本各地に誘客することで貢献していきたい」とJAPAN Trip Navigatorの強みを説明する。
今後は、JTBが世界に508持つ海外拠点や5000以上を数える提携旅行会社などを通じて、日本への旅行を考えている旅行客に向けアプリのダウンロードを促していくとのこと。2020年までに200万ダウンロードを目指す。
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