会津乗合自動車(会津バス)は、電子ペーパー搭載デジタルサイネージを備えるバス停「スマートバス停」について、福島県会津若松市で実証実験を始めた。電子ペーパーを手がける米国企業E Ink、ソーラー発電情報ディスプレイ技術を提供する英国企業Papercast、そして会津バスなどがそれぞれ発表した。ちなみに、電子ペーパーを活用するバス停の実証実験は、国内初の取り組みという。
このスマートバス停は、まず「神明通り」および「鶴ヶ城入口」に設置。低消費電力モバイル通信技術のLow Power Wide Area(LPWA)、具体的にはLTE-Mに対応させ、表示内容を遠隔操作で書き換える予定。時刻表や経路、料金、天気予報、道路情報、お薦めスポットといった情報に加え、バスの接近情報、到着予想情報、緊急時の非難情報などもリアルタイム表示する。海外からの観光客などへの情報提供も想定し、多言語での表示も実施する。
電子ペーパー画面を採用したため、日光の当たる屋外でも見やすい。また、表示の書き換え時のみ電力を使うので、消費電力を抑えることが可能になり、12VのDC電源と太陽電池パネルの併用で動作に必要な電力が賄える。
Papercastなどは、ペイントした時刻表などを掲示している従来のバス停に比べ、情報更新にかかるコストが少ない、としている。さらに、電力や通信用の配線工事を必要としない点も、従来型バス停の容易なスマートバス停化を可能にするという。
この実証実験には、会津バスのほか、みちのりホールディングス、凸版印刷、ナビタイムジャパン、KDDI、ウェザーニューズも参加している。
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