GA technologiesは2月21日、中古不動産プラットホーム「Renosy(リノシー)」と不動産オーナー向けアプリ「Renosy Insight(ver2.0)」を発表した。透明性が高く、使いやすさービスを提供することで「不動産会社のアマゾンを目指す」(GA technologies 代表取締役社長の樋口龍氏)としている。
GA technologiesは2013年に設立。リノベーション向けアプリRenosyを提供するほか、AIを活用した物件レコメンドシステムの開発などを手掛ける不動産テック企業だ。
今回発表したRenosyは、ウェブ版を用意し、物件検索から購入、管理までがワンストップでできるプラットフォーム。物件検索は不動産ポータルサイト、購入は仲介会社、管理は管理会社と分業していた不動産購入の流れを、Renosyが一気通貫で提供することで、購入後もユーザーに寄り添ったサービスの提供を目指す。
中古マンションの物件情報は、東京23区内で約1万5000件を掲載。これは通常の不動産ポータルサイトに比べ約3倍の数に上る。ここまで物件数を確保できているのは、販売中以外の物件も掲載しているため。これにより、近隣のマンション購入を考えている時の判断材料になるほか、希望の物件が売りに出された際にアラートが出る仕組みなどを整える。
間取りや平米数などの住戸情報を一目で確認できる機能やAIによる推定価格情報、今までオープンにされていなかった過去の成約事例なども掲載。豊富な不動産情報を用意する。
GA technologiesでは、物件の購入を担うエージェントから、物件管理やリノベーションも自社内で請け負っているため、Renosyの一気通貫によるプラットフォームを構築できるとしている。
Renosy Insightは、不動産投資における月々の収入と支出の確認や、所有している物件の概要を確認できる、オーナー向けアプリだ。購入後のアフターフォローが弱いとされる不動産業界において、繰り上げ返済や売却などのシミュレーションがアプリ上で簡単にできるほか、契約書をデジタル管理することでいつでも閲覧できる環境を提供する。
「こういった当たり前のことが今までできなかった。不動産の売買には多くの書類が必要で、それらはすべて紙で管理されている。そのためどこにあるのかわからなくなってしまうケースもある。そうした購入後の問題を解決できるアプリ」(樋口氏)と説明する。
個人資産管理アプリを提供するMoneytreeと連携し、月々の収支を一元管理する機能も装備。チャット機能も備え、相談も受け付ける。
樋口氏は「Renosyに来てもらえれば不動産の悩みをすべて解決できる。今回のサービスは、実際に不動産を購入していただいたユーザーにヒアリングをしながら開発した。それができるのは私たちがプラットフォームだけではなくリアルエージェントも抱えているから。リアルな不動産売買を強化しながら、プラットフォームのUI、UXも改善し続けることが私たちが取り組んでいくこと。今後も不動産テックで起こるイノベーションに関しては、私たちがすべて改善していくという強い気持ちで取り組んでいく」と今後の方針を話した。
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