ブロックチェーンで透明性の高いデータ流通を目指す「Datachain」

 Speeeは2月20日、ブロックチェーンを基盤としたデータプラットフォーム「Datachain」の構想を発表した。同社では、Datachainを通して、世界中のデータをブロックチェーンによって安全に共有できるような社会の実現を目指すという。

 Datachainは、ブロックチェーンテクノロジとトークンエコノミーを基盤とした、今まで世の中に出てこなかったデータを取引し、活用できるデータプラットフォーム。エコシステムの成長によって、これまでにない広さと深さのデータ取引が可能だという。

 また、暗号化および、匿名情報への加工を施すことでプラットフォーマーが直接データを読み取れない形式にし、クローズドデータの共有を可能としている。また、ブロックチェーン技術の特性のひとつであるスマートコントラクトと透明性の高いログによって「誰に」「どのデータを」「どのように」活用してもらうかを柔軟にコントロールでき、その全てをログとして保存できる。

 結果、自社の機密データを第三者に閲覧されることなく、また意図しない形式で意図しない相手に利用されることなく安全に取引できるという。同社によると、データに前処理を施すのではなく、オンデマンドに解析することによって、多様なアプリケーションと連携できるとしている。

 マネタイズについては、ローンチ当初はデータを無償供給し、グロース後に決済手数料からデータプロバイダにレベニューシェアするモデルを構想している。さらには、独自のトークン「Datachain Token」を発行し、データの流通を加速させる「データ取引の基軸通貨」を作成。これまで法定通貨で示せなかったデータの価値を、暗号通貨として可視化するという。

 同社では、トークンエコノミーがDMP(Data Management Platform)を革新するポイントとして、法定通貨ゼロにすることでエントリーしやすくする「コストフリー」、データ取引マージンをゼロにしてトランザクションにおける摩擦をなくす「ゼロマージン」、データの公正な価値評価をする「フェアトレード」、トークン経済圏の金融政策「トークンポリシー」を実施することで、安定的なプラットフォームを実現するという。


Datachainの基本概要

 2018年夏に、実証実験を開始する予定。また、仮想通貨交換業については登録申請準備中だとしている。扱うデータの領域に関しては、マーケティング分野から、金融分野、医療分野とさらなる領域への展開を見据えている。

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