Huawei(ファーウェイ)は世界のスマートフォン市場で第3位のシェアを獲得しているが、米国ではほとんど存在感がない。米上院情報委員会に対し、情報機関の幹部が米国時間2月13日に行った報告の内容を見る限り、Huaweiが米国の消費者の信頼を得てシェアを伸ばす可能性は低そうだ。この報告は、米中央情報局(CIA)、米連邦捜査局(FBI)、米国家安全保障局(NSA)の長官、ならびに米国家情報長官らが行ったものだ。
各情報機関のトップらはまず、米国政府の職員や国の機関がHuaweiやZTEの製品を使用することについて懸念を表明した上で、この懸念は一般市民にも及ぶとして、両社の製品を使用しないようにと警告した。
FBI長官のChristopher Wray氏は、両社の製品を使わないよう推奨する理由について、以下のように回答した。
われわれと同じ価値観を共有しない外国政府の管轄下にある企業や組織が、わが国の通信網で影響力を獲得することを許容するリスクを深く懸念している。これはわれわれの通信インフラに圧力を与えたり、支配したりする能力を与えることにつながる。ひいては不正な目的で情報を改ざんしたり盗み出したりできる力を与えることになる。そして、ひそかにスパイ行為を行う能力を与えることになるのだ。
どうやら議会報告を行った各情報機関は、HuaweiとZTEがスパイ活動を行う能力を持っていると確信しているようだ。ただし、両社がそのような活動を現在行っている証拠は挙げられていない。一方、米ZDNetのJason Perlow記者は最近の記事で、このような被害妄想は国際貿易に大きな影響を与えるおそれがあると断じている。
米政府による今回の主張に対し、Huaweiは「当社がもたらすサイバーセキュリティ上のリスクは、他のあらゆるICTベンダーと同程度でしかない」と反論した。同社は1月に開催されたCES 2018の基調講演でも、セキュリティ、プライバシー、信頼をメインテーマとして、170カ国の政府と消費者に信頼されていると語った。これもつまり、同社が米国で不正行為を行う計画があるとの見方を否定している。
また、ZTEも「上場企業として、米国で適用される法律や規制はすべて順守している」として反論する声明を出した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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