近頃では、大手企業が、名の知られていなかった自動運転スタートアップとの提携を突然発表することは、珍しいことではない。新たに登場したこのスタートアップも、そうした例のひとつになりそうだ。
Nuroは、ともに元GoogleのエンジニアであるJiajun Zhu氏とDave Ferguson氏によって創設された。同社はユーザーに代わって地域内のさまざまな用事を処理してくれる自動運転バンを構築することで、ローカルコマースの概念を変えることを目指している。食料品が必要なときも、店に行く必要はない。家の外に出て、到着したばかりのバンから食料品を取り出すだけでいい。
バンの重量は1トン以下で、その重さの大半を占めるのは、電気駆動システムに電力を供給するバッテリである(このバンがガソリン車だと思った人は、おそらくいないはずだ)。車幅は普通の乗用車の約半分だ。フロントガラスがあるが、これは人が見た目に段階的な変化を好むことを配慮したためだろう。
一方、車内のデザインは、人の目など全く気にしていない。人間が乗ることは決してないので、車内は積み荷スペースを最大限確保できるように設計されている。モジュール式なので、食料品やドライクリーニングされた衣類を詰め込んでも、目的地まで荷崩れせずに届けることができる。車体側面のナンバーパッドは、おそらく狡猾な泥棒から積み荷を守るためのものだろう。
Ferguson氏は、「われわれがNuroを創設したのは、人々が日常的に行う物事に非常に大きな影響を及ぼす製品を作るためだ。この使命を実現するため、世界に誇る当社のソフトウェア、ハードウェア、および製品のチームが、この18カ月間をかけて、それぞれの専門知識を注いだ。その成果が、ユーザーのさまざまな用事を代行できるように設計された自動運転車だ。この自動運転車は、企業と地元の顧客の関わり方を変えるだろう」と述べた。
Nuroはこれまでに、Banyan CapitalとGreylock Partnersが主導した2回のラウンドで、9200万ドル(約100億1000万円)のベンチャーキャピタルを調達している。現在も、さらなるパートナーシップの締結に向けて取り組んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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