Gincoは1月31日、仮想通貨用ウォレットアプリ「Ginco」をリリースし、グローバル・ブレインから総額約1.5億円の資金調達を実施したと発表した。
コインチェックのネム不正流出問題に代表されるように、取引所への不正アクセスによる仮想通貨の盗難事件は海外でも多く発生している。国内でも仮想通貨の保有者数が急増しているなか、多くのユーザーが資産の大半をハッキングリスクの高い仮想通貨取引所に預けたままであり、安全に資産を管理できるクライアント型ウォレットサービスの利用率が欧米諸国に比べて低いと同社では指摘する。
クライアント型ウォレットとは、秘密鍵と呼ばれる、ユーザーごとに割り当てられる資産の認証コードを、開発会社のサーバ内で一括保管しないタイプのウォレットを指す。ユーザーが資産をコントロールできるほか、集中型ウォレットやウェブウォレットと異なり、外部からのハッキングなどによる資産の消失リスクが低い特徴がある。Gincoでは独自の暗号通信方式を採用するほか、ウォレットから直接送金できるため利便性も高い。
Gincoでは、2月初旬にイーサリアムに対応したベータ版のリリースを予定。その後のアップデートによって、ERC20トークンやビットコイン、ビットコインキャッシュ、リップルなどに順次対応するという。アプリの事前登録では、開始後一日で1000人以上の方が登録があり、仮想通貨の安全管理に対しての需要が高まっていると同社では分析している。
なお、今回の資金調達により、グローバルマーケティングの実施準備および、ブロックチェーン技術に精通した開発者の採用・育成に充てるとしている。
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