Instagramは、欧州委員会(欧州連合の執行機関)によるネット上のヘイトスピーチに対処する行動規範に署名した。
Instagramは、ネット上で違法なヘイトスピーチが拡散するのを防ぐため2016年に同規範に署名したFacebook、Twitter、YouTube、Microsoftの仲間入りをする。欧州委員会で法務、消費者保護・権利、男女平等担当委員を務めるVera Jourova氏は、現地時間1月19日にブリュッセルで開催された記者会見で、Instagramのほかに「Google+」もパートナーシップに加わったと発表した。
この行動規範は違法コンテンツの迅速な削除に的を絞っており、すべての参加企業は、報告のあったコンテンツの大部分について24時間以内に精査することを約束している。欧州連合(EU)はソーシャルメディアプラットフォーム各社と協力して、ネット上にある人種差別的・外国人嫌悪的なコンテンツやテロリスト関連コンテンツの拡散に対処するシステムを開発した。この行動規範はEUが監視する倫理規定のようなものとして機能しており、EU法には含まれていない。
Jourova氏によると、すでに規範に署名したソーシャルメディア大手各社は、報告を受けたヘイトスピーチ全体の70%を削除しており、削除率は2017年5月の59%から増加したという。
各社は当初、削除要求の精査に手間取っていたが、現在ではいずれも規範に基づく責務を果たしており、通知を受け取ってから24時間以内に削除要求の81%を精査しているという。
ただしJourova氏は、テクノロジ大手および違法スピーチの対策に取り組んでいるより広範な関係者のネットワークには依然として改善の必要があると警告した。ソーシャルメディア大手は、ヘイトスピーチを報告してくるユーザーへのフィードバックを改善する必要があるだけでなく、EU加盟国の司法当局と協力して、違法なインシデントを効率的に起訴できるようにする必要もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス