米サンフランシスコで現地時間1月17日、全てのAirbnbホスト(貸し主)に対して市への登録を義務づける新しい法律が施行された。それを受けて、Airbnbの同市の掲載物件の半数近くが事実上一夜にして姿を消した。
Airbnbによると、2018年初頭の時点で同サイトに掲載されているサンフランシスコの賃貸物件数は約1万1000件だったが、17日までに、その数は4500件以上減少したという。
Short-Term Rentalsのサンフランシスコのオフィスでディレクターを務めるKevin Guy氏は、「データが新しいため当社はまだ分析を完了していないが、このプロセスを通して、少なくとも6000件の短期賃貸物件が削除されたようだ。Airbnbだけで、約4760件が削除された」と述べた。Short-Term Rentalsは、AirbnbやHomeAway、FlipKeyのようなサイトを通して賃貸を行う人々のために登録作業を代行している。
サンフランシスコが2014年に可決した法律は、何度か改正された。最終的に、貸し主が不在の場合、部屋や家全体を賃貸できる期間は年間90日までに定められた。賃貸期間中、貸し手が物件に滞在する場合は、制限なしに部屋を貸すことができる。
しかし、2017年5月、Airbnbとサンフランシスコの間で成立した和解の取り決めにより、全てのAirbnbホストは市への登録を義務づけられた。登録期限は2018年1月16日の夜12時までで、その後、Airbnbは未登録の物件を全て削除しなければならなかった。
Airbnbの広報担当のMattie Zazueta氏は、「地元の議員たちと協力して、賃貸に関する明確で公平な規則を作り出したことを誇りに思う。これらの規則は、地元の規則に完全に準拠する物件だけがAirbnbプラットフォームに掲載されることを保証し、長期的に当社のビジネスを保護するものだ」と述べた。
登録の義務づけが重要なのは、それによって、サンフランシスコ市が法律を執行することが可能になるからだと、同市の議員たちは述べた。同市の最終的な目標は、人々が賃貸可能な住宅を簡易ホテルに変えてしまうのを防ぐことだ。サンフランシスコが住宅不足に直面している現状を考えると、これは特に重要である。
Airbnbによると、同ウェブサイトから削除された物件の大半は、基本的に活発には利用されていないものだったという。
活発だが登録をしなかったホストについて、Airbnbはいくつかの理由が考えられるとしている。例えば、借家人が大家にAirbnbで又貸しする許可を求めることを望まなかった、あるいは、人々が登録料として必要な340ドルをサンフランシスコ市に支払うことを望まなかった、などの理由が挙げられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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