Appleは米国時間12月13日、光通信コンポーネントメーカーのFinisarに3億9000万ドル(約440億円)を出資すると発表した。
Finisarはその資金でテキサス州シャーマンにある製造工場を改装し、この工場で「Face ID」やアニ文字、ポートレートモードといった「iPhone」の各種機能を支える垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)を製造する予定だ。2012年に閉鎖されたこの70万平方フィート(6万5000平方メートル)の工場では、技能を有する500人の従業員を雇用し、2018年後半に出荷を開始するという。
Appleは5月に10億ドル(約1100億円)のAdvanced Manufacturing Fundを発表しており、今回の資金はそこから提供される。Appleは11日に音楽認識アプリShazamの買収を発表しており、同社が出資を発表するのは今週に入ってこれが2度目だ。
Appleが時折企業を買収しているのは確かだが、Finisarに対する出資は種類が異なる。Finisarを直接買収するのではなく、その研究開発に対して出資することで、米国で技術系雇用を提供しようとする姿勢を示そうとしているのだ。
Appleは2016年、製造拠点の大部分を中国に置いているとしてDonald Trump米大統領から非難された。最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏は、Appleは米国で数百万件もの雇用を創出しているとして自社を擁護した。米国の製造企業を対象に投資するAdvanced Manufacturing Fundを発表したのは、その直後のことだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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