logo

一部コンピュータベンダーがインテルの「Management Engine」を無効化

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部2017年12月05日 11時09分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Intelプロセッサを搭載したコンピュータのなかには、「Intel Management Engine(ME)」がインストールされているものがある。これは、Intelによる遠隔地からのコンピュータ管理を目的としたものだ。しかし、このプログラムはセキュリティ上の脆弱性を抱えている。このため、Linuxに特化したOEM企業であるSystem76Purism、そして大手PCメーカーのDellは、Intel MEの無効化という選択に踏み切ったという。

 Intel MEに存在するこうした脆弱性の影響を受けるコンピュータは膨大な数にのぼる。そしてIntel MEは「Intel Active Management Technology(AMT)」をサポートしている。Intel AMTは強力なツールであり、管理者はこれによって、起動されていないデバイスであっても、遠隔地からの操作が可能になる。

 Intelは、LinuxやWindows向けに、脆弱性の有無を検出するツールを公開している。また同社は、脆弱性を抱えたマシンの存在を認めたうえで、各ベンダーのサポートページへのリンクを記載したウェブページも公開している。

 Intelによると、以下のCPUを搭載しているマシンに脆弱性が存在しているという。

  • 「Intel Core」(第6世代と第7世代、第8世代)プロセッサファミリ
  • 「Intel Xeon」プロセッサの「E3-1200 v5」製品ファミリと「E3-1200 v6」製品ファミリ
  • 「Intel Xeon Scalable」プロセッサファミリ
  • 「Intel Xeon W」プロセッサファミリ
  • 「Intel Atom C3000」プロセッサファミリ
  • 「Intel Atom」(Apollo Lake)プロセッサ「E3900」シリーズ
  • 「Intel Pentium」(Apollo Lake)プロセッサ
  • 「Intel Celeron」プロセッサの「G」シリーズと「N」シリーズ、「J」シリーズ

 対象プロセッサのほとんどでファームウェアパッチの提供準備が進められており、一部は既に利用可能となっている。なおこれらパッチの配布については、ハードウェアベンダーの手に委ねられている。

 しかし一部のベンダーは、今回発見されたものの他にも脆弱性が存在する可能性を憂慮し、Intel MEを使用しないという選択肢を採用している。

 まず、Linux PCメーカーとして定評のあるSystem76は、「System76のノートPCに対して、現在OS経由でソフトウェアを配信するのと同様の方法でファームウェアを自動的に配信する」ためのオープンソースプログラムをリリースすると発表した。このプログラムは、「Intelの第6〜第8世代プロセッサを搭載したノートPCに対して、Intel MEを無効化した改訂版ファームウェアを自動的に配信するもの」だという。

 このプログラムの動作環境は、「Ubuntu 16.04 LTS」や「Ubuntu 17.04」「Ubuntu 17.10」「Pop!_OS 17.10」のほか、Ubuntuの派生ディストリビューションが稼働しており、最新ファームウェアが取得できるようSystem76のドライバがインストールされているノートPCのみとなっている。

 System76はシェルコマンドツールの開発も進めており、これによりLinuxの上記以外のバージョンが稼働するその他のノートPCに対するファームウェアのアップデートが可能になるという。

 Purismも、オープンソースのファームウェア「coreboot」が動作する同社のノートPC上でIntel MEを無効化すると発表している。

 Dellも同社のコンピュータに対して、パッチが適用されたIntel MEを配布する作業を進めるとともに、Intel MEの動作を無効化できる法人向けデバイス数機種を提供しているという。

 Intelはこうしたオプションを推奨していない。Intelの担当者は、「MEは、セキュアブートや2要素認証、システム復旧、そしてエンタープライズデバイス管理といった、当社のユーザーが重視している重要な機能を提供している。説明されている設定では、必然的に多くの主流の製品で必要とされる機能を削除することになるため、Intelはそうした設定をサポートしない」とコメントした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

-PR-企画特集