ホリデーシーズンを前に、Amazonはスマートスピーカ「Echo」の新ラインアップを発表した。「Amazon Echo」が同シリーズの中心だが、それより大きく機能もわずかに多い「Echo Plus」は、タッチ画面付きの「Echo Show」(日本未発売)までは必要としない層に向けたモデルとして位置付けられている。日本では現在、招待制で販売されている。
Echo Plusは米国ですでに一般販売されており、筆者はこの数週間使ってみた。Echo Plusに内蔵されたスマートホームハブで利用できる「ZigBee」対応ホームオートメーション機器も、併せて試用してみた。これまでスマートホームハブやブリッジに頭を悩ませ、異なるメーカー間で機器の互換性が無いことに手を焼いてきたユーザーにとって、Echo Plusは理論上、まさに夢のような存在となっている。実際に、そんな夢のかなりの部分をEcho Plusはかなえてくれるが、手放しでそうなるわけではない。
Echo Plusの外観は、初代のAmazon Echo(日本未発売)と似ている。どちらも高さのある円筒形のデバイスで、高さが9.3インチ(235mm)、直径が3.3インチ(84mm)となっている。
初代Echoの本体カラーはブラックのみだったが、Echo Plusではシルバーとホワイトが加わった。Echo Plus上部のライトリングは、音量調節機能も兼ねている。筆者としては、Echo上部の押しボタンによる音量調節より好みだ。
Echo Plus上部のボタンは2つだけで、マイクオフボタンの他には「Alexa」を起動するアクションボタンしかない。
本体の色を除くと、初代EchoとEcho Plusを見分けられる唯一の違いは背面だ。Echo Plusには、電源ポートのほかに3.5mmの音声出力端子がある。初代Echoは、本体下部に電源コードがつながっていた。
筆者はEcho Plusの全体的な外観とデザインが、それほど好みではない。米国版のEchoで提供されているカスタマイズのカラーオプションは気に入っており、Echo Plusにも新しいオプションが登場することを期待している。
Echoには無いEcho Plusの最大のセールスポイントは、ZigBee対応機器のスマートホームハブにもなるという点だ。サムスン電子の「SmartThings」やPhilips Lightingの照明システム「Phillips Hue」を見ても分かるが、どちらのプラットフォームも、インターネット上で通信するためには、無線ルータに接続するハブが必要になる。
ハブを導入するとなると、値段は高いし、どうしていいか分からないという人もいるだろう。電球やコンセントをコントロールできる以上のことはない、となればなおさらだ。そもそも、いったんハブを導入したら、それ以降は同じブランドでスマートホーム製品をそろえなければならない点が問題になる。
Echo Plusがあれば、ハブは必要ない。ZigBee対応の機器(現在、日本版では「Phillips Hue」が対応)を電源につないだら、数秒待って、新しい機器を検出するようAlexaに指示するだけだ。ものの何十秒かで、新しい機器が検出されたと教えてくれ、機器の名前(「1番目の照明」など)も割り当てられる。
あとは、音声コマンドで照明やコンセント、錠をコントロールしたり、消灯/点灯を切り替えたりすることができるようになる。機器の名前をもっと具体的にしたい場合は、スマートフォンのAlexaアプリを使ってデバイスの詳細を編集する必要がある。
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