ご近所SNS「マチマチ」を運営するマチマチは11月21日、ANRI、Beenext、個人投資家などから総額約1億7000万円の資金を調達したと発表した。サービスと展開エリアの拡大に向けた、開発体制やマーケティング体制の強化、自治体・企業との連携の強化に充てるという。
ご近所SNSマチマチは、子育てやオススメの店舗・病院などについて情報交換ができる近所限定のオンライン掲示板サービスで、2016年3月に提供を開始した。2017年5月からの半年間で、展開地域数は首都圏を中心に2000から6000に増加しているという。
マチマチを運営するProper代表の六人部生馬氏によれば、当初は自宅から半径800m以内に住んでいるユーザーのみと交流できるようにしていたが、現在は人口密度によって可変しており平均して半径1.5キロメートルにエリアを拡大しているという。
ユーザーは一都三県が中心で、主に子育てをする家族や、引っ越しをしてきてその町の情報を知りたいユーザーなどに利用されているという。六人部氏にとって意外だったのは、20代の独身ユーザーなどにも利用されていること。地方から上京してきた若年層などが情報交換のために使っており、「渋谷で20〜40代の独身ユーザーによるオフ会が開かれたこともある」(同氏)。また、定年前後のアクティブシニア層などにも使われているそうだ。今後は調達した資金によってさらに展開エリアを広げる予定。
同社は、2017年3月の渋谷区、8月の豊島区、9月の文京区に次いで、茨城県水戸市と「マチマチ for 自治体」に関する協定を締結したことも発表した。自治体の情報発信の最適化・効率化の支援、地域コミュニティの活性化の支援、防犯・防災の強化の支援を行い、地域課題の解決を目指すサービスだ。
マチマチ for 自治体は、11月現在約6000の地域で利用されており、近所の住民同士で防犯・防災情報や地震などの有事の際の助け合い、その町のユニークな店舗・サービスの紹介、小中学校、幼稚園・保育園の口コミなど、手に入りにくい地域の情報交換で活用されているという。
水戸市では、「未来を担う子どもたちの育成」「みんなで支えあい助けあう地域社会の実現」「災害に強いまちづくり」を目指して、さまざまな施策を推進している。今回の提携により、同市が目指す将来都市像の実現を支援するとしている。
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