大日本印刷(DNP)、東京地下鉄(東京メトロ)、LINEは11月6日、東京メトロ銀座線の最後尾車両内で、席に座りたい妊婦と席をゆずりたい周囲の乗客をつなぐサービス「&HAND(アンドハンド)」の実証実験を実施すると発表した。期間は12月11〜15日の5日間。
&HANDは、メッセージアプリ「LINE」などを活用して、身体・精神的な不安や困難を抱えた人と、手助けをしたい人をマッチングし、具体的な行動を後押しするサービス。LINEが3月に開催したチャットボットのアワード「LINE BOT AWARDS」においてグランプリを獲得したサービスで、大手企業などで働く有志のメンバーたちが立ち上げたプロジェクトとなっている。
今回の実証実験では、日頃スマホを見ていて妊婦の存在に気づかない乗客に対してメッセージを送信し、立っているのがつらい妊婦と、席をゆずりたいと考える乗客をマッチングする。これにより、乗客の行動変容や今後のサービス開発に向けた課題などを調査する。
具体的には、この実験の趣旨に賛同した乗客に対し、&HANDのLINEアカウントで友だち登録を促し、サポーターとして登録してもらう。サポーターが実験車両に乗車した後、妊婦が「座席に座りたい」というメッセージを&HANDのLINEアカウント宛に送信すると、周囲にいるサポーターにメッセージが届く。また、座席を譲りたいサポーターも、&HANDのLINEアカウント宛に返信することで、妊婦に座席位置などが伝えられ、座席を譲れるようになるという。
今後は、実証実験で得られたデータを検証するとともに、実用化に向けた改良を進めるという。また、駅構内外で別の困りごとを持つ生活者の課題解決に向けても、&HANDの活動を展開する予定だという。
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