Finatextは11月6日、次世代型証券プラットフォームの確立に向け、スマートプラスを設立したと発表した。また、2017年内に大和証券グループ本社との資本業務提携を締結するとしている。
スマートプラスは、ブローカレッジ業務、注文執行をプラットフォーム化するBaaS構想を基盤としており、委託手数料のみに頼らない新たなビジネスモデルを構築するという。また、大和証券グループ本社、大和証券と資本業務提携を締結することにより、堅固な基盤かつ低コストでの取引を実現するという。
BaaSにより注文執行が効率化され、取引コストが低下することで、手数料競争とこれまでのブローカレッジ業務における価値に変わるとしている。同社では、多様なライフスタイルや投資目的にそれぞれマッチする取引ツールを複数リリースすることで、これまでは投資に心理的障壁を抱えていた人の投資デビューを後押しするだけでなく、中・上級者が満足できる環境を整え、サービスにおいても他社との差別化を図るという。
スマートプラスでは、移動時間や家事の合間など、さまざまな場面で投資が可能なモバイル端末をメインとした証券会社として営業を開始する。来年頭を目処に、第1弾のモバイル株アプリとして、SNSを利用した投資情報の収集に特化した「STREAM(ストリーム)」を事前登録ユーザーに提供する。
同社によると、昨今の証券業界は取引コストの低下を背景に、個人投資家の増加に寄与している一方、取引ツールが複雑かつ、画一的になりがちだとしており、投資初心者や長期投資を志向する人にとっての心理的な参入障壁になっているという。金融機関の預金および、タンス預金が過去最高額を更新し続けている背景は、資産運用への無関心ではなく、一定の関心がある希望者の大多数がその入り口で挫折してしまう点に要因があると結論づけている。
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