記事の「ホシイ」が「イラナイ」の約2倍--データを交えて振り返る「ハッカドール」 - (page 2)

 「ウォッチリスト」に登録されているキーワードで特に多いものは以下のようになっている。おおむねスマートフォン向けゲームや話題のアニメ作品が並ぶ。寺嶋氏は、ユーザーが一度登録したキーワードは外すことが少ないという利用傾向があり、ゲームでもアニメでも継続性の高いコンテンツに数字が集まりやすい上、それが積み上がっていくという。

■最も登録数の多いキーワード(8月30日時点)

1 ご注文はうさぎですか?
2 艦隊これくしょん
3 東方Project
4 ラブライブ!
5 アイドルマスター シンデレラガールズ
6 Fate/Grand Order
7 ポケモン
8 Re:ゼロから始める異世界生活
9 パズル&ドラゴンズ
10 この素晴らしい世界に祝福を!
11 ソードアート・オンライン
12 白猫プロジェクト
13 艦これ
14 アイドルマスター
15 ガールズ&パンツァー
16 ガンダム
17 μ's
18 デレステ
19 モンスターストライク
20 アニメ

 「ご注文はうさぎですか?」のように、コアなファン層を持つ作品もあれば、「ポケモン」(ポケットモンスター)のような、広く一般層に認知されているタイトルもある。寺嶋氏によれば、1~2クールのアニメ作品でも、放送終了後にコラボ展開や配信サービスにおける一挙放送などが多いものは、数字として積み重なっていく傾向がある。また後者であれば、コア層の観測範囲からは外れがちではあるものの、20代や30代前半ぐらいまで含めて新作が出るといまだに遊ばれ、攻略まとめ記事などを見ている人が多いと説明する。

有料サービス導入の狙い

 ハッカドールは広告を導入してから1年半ほど、純広告のみのシステムだったところに、ネットワーク広告を取り入れる仕組みを開発をするなど、収益化に向けて本格的に乗り出したと振り返る。

 「特に、ゲームに相性のいいネットワーク広告がないという状況があった。ハッカドールはその点から見ると相性がよく、ゲームに対して対価を払うユーザーを獲得できるという実績ができていった。ビジネス面では大きな変化があった」(寺嶋氏)

有料サービスの「プレミアムマスター」
有料サービスの「プレミアムマスター」

 もうひとつ、有料サービスとなる「プレミアムマスター」も導入。収益構造として広告以外の収益を確保することにより、事業としての厚みと安定を図るのが目的。基本スタンスは無料で十分使えるサービスとしたうえで、より便利に活用したいユーザー向けにものとしている。

 「現状では、ユーザーの動向や求めているものを探している段階。今の段階ではやや割高感もあるという認識は持っており、カバーできるような運用を考えている」(寺嶋氏)

 またユーザー向けの機能としては、ウェブマンガの更新情報をまとめてチェックできる「Webマンガリスト」を導入。利用頻度も多く評判も良かったと振り返る。ニュースアプリが機能の基点としながらも、機能拡張によってアニメリストやWebマンガリストなどの機能を中心に利用するユーザーも相応に存在し、使われ方の多様化が見られると説明する。

 一方で、誤算だったとしたのが、App Store審査ガイドラインが更新されたことにともない、iOS版のみWebマンガリストの機能を停止しなければいけなくなったこと。寺島氏は「継続の道を模索したが、iOS版のハッカドールを継続するには、Webマンガリストを停止するしかなかった」と振り返る。

 停止のタイミングがプレミアムマスターの導入と重なったことから、有料向けに機能を移行させたのではないかという指摘もあったとしたが、「プレミアムマスターの導入によって、機能を削って有料へ移したものはない」と説明する。

 今後については、ユーザー層を拡張するコラボ展開などの施策を行いつつ、ハッカドールを見るとこれからはやりそうなものを知ることができる状態にしたいと荒巻氏は語る。

 「個人で楽しむ、活用するということは構築できているので、人気の傾向も共有できるような体験もアプリで実現したい。実際に『今本当にオススメしたいアニメ』を選ぶアニメ大賞というような施策も行ったが、“ハッカドールユーザーが選んだ〇〇”というようなことも考えていく。はやりそうなアニメやゲーム、今Twitterで話題のものがハッカドールを見るとわかるという体験を通じて、サービスとしての広がりを持たせたい」(荒巻氏)

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