密集した大量の小さな穴や斑点に強い嫌悪感を抱く、「トライポフォビア」と呼ばれる恐怖症が存在する。最初に断っておくが、この症状に悩んでいる人は、ここで読むのを止めた方がよい。なぜなら、Lightという企業の、カメラユニットが16個もぎっしり搭載されたカメラ「L16」を紹介するからだ。
L16は、サイズが165×84.5mm×24.05mm、5インチのタッチスクリーン付きフルHD画面を備えるカメラで、一見スマートフォンのようなデバイス。しかし、背面には16個ものレンズが所狭しと並べられた、一風変わったカメラである。
レンズはすべて同じではなく、35mm判換算で焦点距離28mm、f2.0が5個、同70mm、f2.0が5個、同150mm、f2.4が6個という構成。各レンズに取り付けられた撮像素子の解像度は、いずれも1300万画素。写真を撮ると、これらカメラユニットで同時に撮影し、得られた画像を合成して、5200万画素という高解像度の写真を1枚作る。
異なる焦点距離のレンズを使い、微妙にずれた視点から同時に撮影するため、各画像の組み合わせ方や合成方法を変えることで、撮影後にさまざまな調整が実行できる。例えば、撮影後でもピントの合う位置や範囲(被写界深度)が変更可能だ。ノイズ低減効果も得られるという。さらに、焦点距離28mmから150mmの範囲でズームもできる。
シャッター速度は8000分の1秒から15秒。ISO感度は100から3200。LEDフラッシュを備える。3秒から20秒のセルフタイマーが使えて、三脚取り付け用のネジ穴も備える。256ギガバイトのストレージメモリを内蔵し、1000枚以上の写真を保存しておける。将来は、4Kビデオ撮影にも対応させる計画。
通信インターフェイスは、USB 3.0対応USB Type-Cコネクタ、無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth。GPSにも対応。
L16の販売価格は1950ドル。Lightは2018年の早い時期に出荷開始するとしており、現在ウェブサイトにおいて、前金250ドルで購入予約を受付中。ただし、配送エリアは米国のみ。
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