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スマートスピーカは“一線を越える”と使われる--「Google Home」のキーマン・徳生氏に聞く - (page 2)

藤井涼 (編集部)2017年10月11日 14時30分
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 Google Homeのパーソナリティを担当しているチームもあるのですが、やはり大事なのはユーザーが気軽に話しかけて何かを頼もうという気持ちになることだと思います。ですので今後はより、何を聞かれても何かしらの返事をしたり、面白いことを言ったりできるようにしたいですね。

 一方で、確かに質問に答えない方がいいことも人の生活にはあると思います。政治や性的な内容についても、問題のある思想については答えられないようにしている場合が多いです。もちろんそれがベストではないかもしれません。

--アマゾンのスマートスピーカ「Amazon Echo」のように音声で買い物がしたいという声もあります。

 米国ではわれわれもショッピング機能を提供していますし、日本でも長期的には提供したいと思っています。検索を超えるような形で皆さまを助けられるようなものにしていきたいです。買い物というのは非常に大きな要素ですが、音声で提供するにはいろいろとハードルがあると思いますので、きちんと役立つものが作れるめどが立ったら提供したいと思います。


--スマートスピーカの登場によって、今後は私たちのようなメディアやコンテンツメーカーの情報発信の形も変わると思います。

 やはりテキストコンテンツなどはデバイスによって届け方が全く異なります。音声ですと短くしないとなかなか聞いてもらえないので、スクリーンのあるデバイスとコンテンツを分ける必要があると思います。

 あとは、スマートフォンとの連携ですね。Google Homeで音楽を再生中に、音声で曲名を質問することもできますし、スマホアプリから曲名を確認することもできます。そんな風に、たとえば「こんなニュースがありました、詳細はスマホで」みたいなものがありえるかもしれませんし、音声で「スマホであとで読む」に登録することもできるかもしれません。そこはまだ誰も答えがわかりませんので、チャンレンジするいいタイミングだと思います。

--Google Home向けの会話アプリを開発できる「Actions on Google」について教えてください。開発の自由度はどの程度あるのでしょうか。たとえば、音声を好みのキャラクターに変えるなどのカスタマイズも可能なのでしょうか。

 Actions on Googleでは、パートナーさんには会話自体の内容を作ったり、デバイスによって表示するコンテンツを変えたりしていただけます。ユーザーの音声を聞きとってコンテンツを再生したり、画像を表示したりするところはGoogle側で処理します。

 ただし、開発者さんが会話のやり取りをすべてご自身で用意するのは大変なので、キーワードを入れるだけで会話の流れを機械学習によって自動生成する「API.AI」を提供しています。たとえば、テレビをつけてくれるアプリを作るとして、テレビをつける時には「テレビをつけて」「電源をオンにして」などいろいろな言い方がありますよね。それらをいくつか入れるだけで、類似した言い方も含めて拡充してくれます。

 また、これはAndroidアプリのプラットフォームに非常に近いものですが、専用のアプリをインストールしなくても(スマートスピーカとの会話でユーザーから発せられた)テレビや電源などのキーワードをデバイス内に保持したまま、より高度なサービスについては自社のサーバに飛ばすといったことも可能です。こちらの機能は、早ければ数週間以内に日本でも使えるようになる予定です。

 音声についてはカスタマイズはできず、こちらで用意した4種類の日本語音声から選んでもらいます。これらはすべて、Google Homeの標準音声とは異なるものにしています。たとえば、「楽天レシピ」を呼び出した時に「はい、楽天レシピです」と出てくる声が、Google Homeと同じだとおかしいので、そこは違うアシスタントだとわかるように声色を変えています。今後はより多彩な音声をサポートできるようにしたいですね。


当初の「Actions on Google」のパートナー

--日本でスマートスピーカは普及すると思いますか。また、LINEやAmazonなどの競合スピーカも登場する中で、勝敗を分けるポイントはどこになると考えますか。

 Google Homeもまだ最終形態ではないと思いますが、常に自宅にあってユーザーのやりたいことに答えるアシスタントというもの自体は、間違いなく伸びると思っています。今はまさにその第一歩だと思います。

 スマートスピーカは特に「うちはここが良いから」と言って通用するジャンルではないと思います。他社が何を出したかというよりは、ユーザーから聞かれたことに正しく答えるなど、期待されているものを愚直に作っていくしかないと思います。われわれがこれまで検索でやってきたことを、これからはスピーカで何年も続けていくということですね。一定の総合力で、いつでも声をかけたくなるものにすることが非常に大事だと思っています。

--ちなみに徳生さんのお気に入りの機能は何でしょうか。また、話しかけて楽しめる小ネタなどがあれば教えてください。

 お気に入りの使い方は、「テレビを消して」ですね。子どもがリモコンを持って行ってしまって手元にないときに便利です(笑)。小ネタは、たとえば「今日は何の日」「元旦まであと何日」「今日の運勢」などがありますね。ちなみに運勢は日本限定の機能です。あとは、「動物の鳴き声(パンダやトラなど)」や「乗り物の音(電車や船など)」「サイコロを振って」「100まで数えて」「なぞなぞやダジャレを言って」といったものがありますので、ぜひ話しかけてみてください。


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