そうした豊富な選択肢は、ファッションに特化した199.99ドルのEcho Look、ビデオチャット機能を備えるEcho Show、ポータブルな129.99ドルのAmazon Tapに見て取ることができる。
GartnerのアナリストのWerner Goertz氏は、次のように述べている。「Echoは今後、汎用デバイスとして広範に拡大するだけでなく、専門的なデバイスとして深く浸透していくだろう。彼らがやろうとしているのは、考え得るすべてのニーズを満たすことなので、あらゆるケースそれぞれに対応するEchoが登場する」
問題は、次の点にある。Adobeの調査結果、そして、Amazonのベストセラーページによると、9種類のEcho製品が提供されているにもかかわらず、(圧倒的に)多くのユーザーは49.99ドルのEcho Dotを選んでいるという。一方、Amazon Tapの販売台数はそれに遠く及ばない。ユーザーがより洗練されたデザインの新型Echo(価格はEcho Dotの2倍)を購入するかどうか、あるいは、既存のEchoをアップグレードする必要性を感じるかどうかは不明だ。
Amazonは、Alexaをスマートフォンに組み入れたり、自動車メーカーのFordやBMWと提携してAlexaを自動車に搭載したりすることを発表しており、同スマートアシスタントを家庭の外にも普及させ始めている。The Financial Timesの9月の報道によると、AmazonはAlexaとチャットできる機能を備えたスマートメガネの開発にも取り組んでいるという(Amazonはこのスマートメガネに関して、コメントすることを控えた)。
Amazonがライバルたちの先を行こうとしているのは、賢明なことかもしれない。Googleは今週、「Google Home」スピーカの安価な小型版を新たに発表した。Appleは12月、349ドルの「HomePod」スピーカの販売を開始する予定だ。
今はAmazonができるだけ多くのEchoデバイスを市場に投入して、ライバルが割り込む隙を与えないようにすべき時だ、とIHS MarkitのアナリストのPaul Erickson氏は主張する。
Erickson氏は、「Amazonが今、積極的に攻撃を仕掛けているのは、確かな好機を見いだしているからだ」と述べている。同氏は、Amazonがすべての新製品に対して市場を見つけられるかどうかは分からないというが、スマートホームデバイスは新しいものであり、その限界はまだ試されていないため、Amazonにとっては実験的な動きをとることが重要だった。
Creative StrategiesのアナリストのCarolina Milanesi氏もErickson氏と同じ考えだ。「私たちは、何が人々を動かすのかを懸命に知ろうとしているので、さまざまなことを試すのは悪いことではない」(Milanesi氏)
1日だけとはいえ、AmazonがホームページをEchoで埋め尽くす決定を下したことは、当分の間、同社がAlexaエコシステムの拡大に専念することを示している。従って、皆さんも既に混乱しているかもしれないが、今後、さらに多くのEchoデバイスが登場することを覚悟しなければならない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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