SpaceXを設立したElon Musk氏は自身の野望について、宇宙旅行に限定されないという考えを明らかにした。世界旅行も視野に入れているという。
Musk氏は、オーストラリアのアデレードで開催されたInternational Astronautical Congress 2017(IAC2017)で、聴衆にこう問いかけた。「われわれが月や火星に行くためにこれ(宇宙船)を建造しているのなら、地球上の他の場所にも行ったらどうだろう?」
Musk氏は、SpaceXの「BFR」(「Big Fucking Rocket:超巨大ロケット」の略称)を利用すれば、地球上の任意の2地点間を1時間未満で移動できると述べている。ほとんどの場所には、その半分の時間もかからずに移動できる。たとえば、ニューヨークから上海への移動にかかる時間は39分だ。
Musk氏はプレゼンテーションの盛大な締めくくりとして、このアイデアを紹介する動画を公開した。同氏は、SpaceXが実際に世界旅行の技術を実現するつもりなのかどうかを明言しなかったが、後日、Instagram上で、座席の料金は飛行機のエコノミークラスの料金と同じになるだろうと述べている。
Musk氏は、火星に向けた計画についても相変わらず思わせぶりな姿勢に終始したが、さらに少しだけ詳しい情報を明らかにした。同氏は2022年に火星に宇宙船を送り出し、その2年後に人間が続くことを考えているという。人間が実際に行ってから、宇宙旅行をより簡単にするロケット推進剤工場の建設を開始する計画だ。
Supporting the creation of a permanent, self-sustaining human presence on Mars. https://t.co/kCtBLPbSg8 pic.twitter.com/ra6hKsrOcG
— SpaceX (@SpaceX) 2017年9月29日
SpaceXは、一度に約100人の乗客を運ぶBFRも利用する。BFRは大部分が再利用可能であるため、SpaceXで最も効率のいいロケットでもある。
Musk氏は、推進剤工場を火星に建設して火星に豊富なメタンを燃料源に用い、軌道上で燃料補給することで、火星旅行の費用を削減する計画だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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