Mozillaは、次期ブラウザ「Firefox 57」にあたる「Firefox Quantum」のベータ版をリリースした。この新ブラウザで速度向上と新機能を飛躍的に実現することから、まったく新しい名称を採用したという。
この命名は、現行バージョンからの「クオンタムリープ(量子跳躍、めざましい進歩)」を示唆している。また、Mozillaの最高経営責任者(CEO)を務めるChris Beard氏の言葉によると、「ビッグバン」をもたらすという。Mozillaの幹部らは、同社の減速を許してしまったと認めたが、これを機にMozillaは、「Google Chrome」の支配的地位に対して反撃する構えだ。
MozillaはChromeに勝利宣言するまでには至っていない。しかし、MozillaのFirefox製品担当バイスプレジデント、Nick Nguyen氏は26日のブログで、重要な指標であるページの読み込み速度で判断すると、「Firefox Quantumは、しばしば体感で分かるくらいに(Chromeより)高速」であり、それでいてメモリ使用量はChromeより約30%少ないという。
新しいFirefoxでの改良には、パフォーマンス上のバグ数十件を根絶する「Quantum Flow」や、ウェブサイトの書式設定を高速化する「Quantum CSS」(別名「Stylo」)など、多くの内部機能の改善が含まれる。外から見てさらに明白なのは、「Photon」と呼ばれる新たなインターフェースだ。Firefoxの丸みを帯びたタブを消し去って、アドレスバーに「ページアクション」メニューを追加している。また、Mozillaが買収した「後で読む」サービスの「Pocket」も組み込んでおり、ユーザーが関心を持つ可能性のあるサイトの推薦にPocketを利用している。Mozillaは、Firefoxのロゴまで簡素化した。
Firefoxの今後のバージョン向けにも、さらに多くの改良が準備されている。そうした改良には、ユーザーの画面上でウェブページを描画する機能を高速化する「Quantum Render」などがある。
Firefox Quantumの正式版は、11月14日リリースを予定している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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