米チップメーカーのQualcommは、カメラモジュールプログラム「Qualcomm Spectra Module Program」の拡張を発表した。これにより、「Android」を搭載するさまざまなモバイルデバイスで、改善されたカメラ画質と、拡張現実(AR)を含む高度なコンピュータビジョンアプリを利用できるようになるという。
Qualcommは米国時間8月15日、Spectraプログラムをさまざまな新型カメラモジュールで強化して、写真および仮想現実(VR)アプリの機能を拡張することを明らかにした。
2016年に提供開始されたSpectraの当初の狙いは、製造時間を増やすことなく高品質の画像を撮影できるカメラ技術をAndroidデバイスに搭載したいと考えるベンダーが、製品化を加速できるようにすることだった。
このプラットフォームは、ズーム機能を備える抵光量写真および動画撮影機能の改良に重点を置いたデュアルカメラモジュールを提供していた。さらに、今回のカメラモジュールプログラムの拡張によってアクティブセンシングが搭載され、生体認証が改善されることになる。
新型モジュールは、写真のマルチフレームノイズ低減技術であるハードウェアアクセラレーションによるMCTF(Motion Compensated Temporal Filtering:動き補償時間フィルタリング)、インライン電子的ブレ補正(EIS)と併せて、リアルタイムで高密度の深度マップ生成およびセグメンテーションが必要なコンピュータビジョンアプリ向けに、「構造化照明」コンポーネントも提供する。
加えて、このモジュールは、一部のVRおよび拡張現実(AR)アプリで必要なSLAM(Simultaneous Localization and Mapping:自己位置推定と地図作成の同時実行)アルゴリズムもサポートする。
Qualcommのイメージシグナルプロセッサ(ISP)ファミリ技術を基盤に構築されたSpectraモジュールは、虹彩認証モジュール、パッシブ・デプス・センシング・モジュール、アクティブ・デプス・センシング・モジュールの3つのシステムで構成されており、モバイルデバイスとヘッドマウントディスプレイ(HMD)の両方に対応する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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